■ヤリスクロスだけじゃない!!新車価格を上まわって流通した中古車たち
納期の長い車種としてジムニーも挙げられる。販売店によると「納期は今でも長いです。2020年12月上旬に契約して、納期は10か月から1年を要しています。ジムニーシエラも、一時的に短くなりましたが、今はジムニーと同程度に戻りました」という。
そこで現行ジムニーの届け出済み未使用中古車を、新車価格を上まわる金額で販売している中古車店も見られる。
納期が長く、新車価格を上まわる中古車が出まわるのは今に始まった話ではないが、いずれも「市場の混乱」といえるだろう。商品がメーカーの定めた価格を超える金額で流通して、ユーザーが過剰に高い負担を強いられているからだ。
1990年にNSXが発売された直後も、納期の遅延に陥った。ホンダの一部からは「ウチのクルマも遂にプレミアム価格が付きました」と喜ぶ声が聞かれた。「手の届かないところで価格が乱れているのだから、喜ぶ前に、納期を短縮すべきでしょう」と申し上げた記憶がある。
一部の海外ブランドが取り扱う超絶的に高価な少量生産車は、納期が多少遅延しても市場に大きな影響は与えないが、日本のトヨタが製造するヤリスクロス、スズキのジムニーとなれば話は変わる。ユーザーを困らせ、市場を混乱させないよう、需要に応じた生産と供給体制を整えるべきだ。
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