ファミリーカーとして定着したミニバンの中で、唯我独尊系と呼ばれる個性派モデルがある。それが三菱『デリカD:5』だ。現行型はデリカの乗用モデルシリーズの5代目に当たることからデリカD:5というネーミングで2007年1月から販売開始し、すでに14年が経過したロングセラーモデルとなっている。
今回はこのロングセラーモデルの『デリカD:5』の中古車事情を取り上げるのだが、2019年2月より販売されたビッグマイナーチェンジ後のモデルに絞って紹介していきたい。
文/萩原文博
写真/MITSUBISHI、編集部
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■2019年のマイナーチェンジで大幅に洗練されたデリカD:5
居住性と高い利便性を両立したミニバン(1 BOX)とSUVの悪路走破性を兼ね備えた個性派ミニバンとして人気となったのは、1986年に登場した『3代目デリカスターワゴン』から。その後、1994年に登場した『デリカスペースギア』、2007年から販売開始した『デリカD:5』へと受け継がれている。
このデリカD:5だが、販売開始から12年が経過した2019年にビッグマイナーチェンジを行っている。改良のポイントは、外観は三菱のフロントデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」を取り入れ、ひと目でデリカD:5とわかる特徴的で、上質で力強いデザインを採用した。
インテリアは水平基調の「ホリゾンタルアクシス」というコンセプトに基づき、走行時に車体姿勢が掴みやすく、ワイド感を演出するインストルメントパネルデザインに一新された。搭載される2.2L直列4気筒クリーンディーゼルターボエンジンは、エンジンを構成する主要部品の約50%を改良、最大トルクを5%アップの380Nmとなった。
組み合わされるミッションは新開発の8速スポーツモードATとなり、低速からトルクフルな走りとシフトチョックの少ない滑らかな加速そして静粛性を実現している。
また運転支援システムも大幅にアップデートされ、予防安全技術「e-Assist」を新規採用し、衝突被害軽減 ブレーキシステム(FCM)や車線逸脱警報システム(LDW)、レーダークルーズコントロールシステム(ACC)などを採用し、安全性を向上させている。
モデル体系は標準車の「デリカD:5」とフロントメッキグリルやワイド感を強調したフロントバンパーを装着し洗練されたデザインが特徴の「アーバンギア」の2種類となっている。
その後、2019年11月に運転支援システムに誤発進抑制機能(前進時)を追加。2020年4月には快適装備が充実した特別仕様車の「ジャスパー」の設定。そして2020年12月には一部改良を行い、ワイパーを雨量に合わせて動作速度を自動で切り換える雨滴感応オートワイパーに変更をはじめ、一部グレードにステアリングヒーターの採用。オートライトコントロールの機能変更などが行われている。それでは、デリカD:5の中古車事情を見てみよう。
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