ディーゼルエンジンに対する評価が微妙な状況である。
燃費よくてパワフルな走りをする、という追い風受ける一方、欧州の流れを受け「環境問題を考えたらディーゼルは厳しい」といった向かい風も強く、ディーゼル車が本当にどの程度の実力を持っているのかがわかりづらい。
そこで本企画では、国産のマツダを始め、ベンツ、BMW、そしてVWの最新ディーゼル4モデルを比較。ディーゼル特有の騒音はどうか? パワフルさは? など、各車の試乗を通じて、日本で買える最新ディーゼル車の「実力」と特徴が明らかに!
文:国沢光宏/写真:平野学
ベストカー2018年4月10日号
向かい風厳しいディーゼルのクリーン度は?
私が次に買う車は99% ディーゼルだ。なぜか? 二酸化炭素の排出量少なく燃料コストも低く抑えられるし、トルクフルだからだ。
私と同じく「次に買うのはディーゼル!」みたいな車好きも多いんじゃなかろうか。チョイ乗りを繰り返すとエンジン内部にススが溜まるなど多少の課題持っているけれど、日本の排出ガス規制をクリアしていればクリーン度は充分。
今回紹介する4モデルもテールパイプの内側を紙でぬぐってみたらうっすら汚れるのみ。アクセル全開にするとリッチ制御になり、濃い燃料噴くガソリン車よりクリーンなほどだ。
アテンザは「燃費&経済志向」で快適
まず、日本のユーザーにとってのベンチマーク(基準)になっているアテンザから紹介しよう。搭載されるエンジンはアルミブロックの2.2Lディーゼルターボで、175ps/42.8kgm。欧州なら松竹梅でいう『竹』級のエンジンだ。性能より燃費&経済志向である。
特殊な燃焼ロジックを採用しており、酸化触媒+DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)だけで排出ガス基準をクリア。高価なNOx触媒や尿素システムは使っていない(たまに甘酸っぱい匂いを出す)。
エンジン始動すると静かである。圧縮比低いため振動で有利なのだろう。走らせると、絶対的な出力はライバルに届かないものの、低い回転域からトルク出ており乗りやすい。
騒音レベルが低いだけでなく、カリカリ&キンキンというノック音はないし、快適です。
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