至高の性能を持つR35GT-Rが、イタルデザインとのコラボレーションを経て、さらなる高みに到達した。
究極ともいえるGT-Rの走りを、今明らかにする。
※本稿は2021年4月のものです
文/y.kimura/kimura-office 写真/NISSAN
初出:『ベストカー』 2021年5月10日号
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■最高出力720p、最大トルク780Nm すべての動きがソリッド&ダイレクト!
GT-R50はイタルデザインの提案によってまとまったコラボレーション、すなわち50台限定のスペシャルモデルであった。
しかし、このプロジェクトは深刻な新型コロナ感染拡大に伴って生産計画は大幅に遅延。今回ようやく量産体制が整い、試乗の案内が届いた。
エンジンは量産モデルと共通の3.8LのV6だが、インタークーラーを含むツインターボシステム、そしてピストン、コンロッド、さらにはクランクまでが主にGT3マシンから移植され、イタル社内のエンジン・ソフトウエア・スペシャリストが新しくプログラムを行う。
その結果、最高出力はスタンダードの600psから720ps、最大トルクも652Nmから780Nmへと向上している。
前置きが長くなったが、いよいよ本来はホモロゲーション用の量産試作モデルだった試乗車が渡された。
残念ながらクローズド・サーキットの使用はできず、主に公道でのテストになった。
5cmも低くなったルーフを気にしながらスポーツシートに4点式シートベルトで締め上げられると、天地の狭まった前方の景色はまるでレーシングカーである。
インテリアはほぼすべてアルカンターラとカーボンのトリムでオリジナルの安っぽさは消えている。
ただし残念なのはインフォテイメントのOSは基本的には15年近く前のもので操作や反応の早さ、そして情報量にはかぎりがある。
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