■予想を超えた人気も納得できる超絶高性能 しかしそれに浸り切れない部分も
一方、走りはまさに公道に飛び出したレーシングカーで、ステアリング、シフトワーク、スロットルレスポンス、そしてシャシーの動きすべてがダイレクトだ。
残念ながらまだ公式なダイナミック性能は発表されていないが、オリジナルの数値を大幅に超えるのは間違いない。
それは許されたクローズドコースの一部にある直線で、スタンディングスタートを試みた時のゴジラにでも蹴飛ばされたかのようなダッシュ力、さらにイタリアの空いたアウトストラーダでスピードメーターの数字があっという間に200km/hを超えた時点でのスロットルペダルの余裕でわかった。
驚くほど高いスタビリティと強力なブレーキ性能がサポートとなり、ワインディングでの取り回しも楽しい。
そしてGT-R50は顔がよほど獰猛に見えるらしく、近づくと前方のクルマが驚いたネコのように避けるのも面白い。
イタルデザインのスポーツジャケット、そして新しい心臓を得たGT-Rは非常に魅力あるクルマだった。
ただし基本設計が15年前というのはやや気がかりで、走りながら常に頭のなかで割り切れないモノとして残っていた。
価格は税抜きで99万ユーロ(約1億2800万円)もする。それでもぜひコレクターアイテムとして所有したいと思うお金持ちはイタルデザインに直接注文を出さねばならない。
ただし人気の高さは予想を超えており、現在まだ受注枠が残っているかは現時点ではわかっていない。
●GT-R50 by Italdesign
・全長:4784mm
・全幅:1992mm
・全高:1316mm
・ホイールベース:2780mm
・エンジン:V6 DOHC+ツインターボ
・総排気量:3799cc
・最高出力:720ps/7100rpm
・最大トルク:79.5kgm/3600-5600rpm
・トランスミッション:6速DCT
・タイヤサイズFr:255/35R21/Rr:285/30R21
・価格:99万ユーロ(約1億2800万円)
コメント
コメントの使い方