時代が求める電動化に加え、ユーザーにパワートレーンを選ぶ喜びを提供する「パワー・オブ・チョイス」戦略を推進するプジョー。その選択の自由を、フラッグシップモデル「508」でも実現すべく、プラグインハイブリッド仕様が追加された。
プラグインハイブリッド仕様の詳細についてはもちろんのこと。既存のガソリン車及びクリーンディーゼル車との性能の違いについても解説する!
文/大音 安弘 写真/グループPSAジャパン
【画像ギャラリー】新型PHEVプジョー508ハイブリッドの全容
■自由なパワーチョイス!
グループPSAジャパンは、2021年6月2日、プジョーのフラッグシップモデル「508」に、プラグインハイブリッドモデル「GTハイブリッド」を追加した。価格は、607.8万円~633.6万円となる。
新グレードGTハイブリッドは、4ドアファストバッククーペ「508」とステーションワゴン「508SW」に設定。同時に既存のガソリンターボとクリーンディーゼルターボ車のインテリアのトリムレベルも統一され、全パワートレーンともに「GT」グレードのみの展開に変更されている。
■前輪駆動仕様のシステム
プジョー508に搭載されるプラグインハイブリッドシステムは、最高出力180ps/最大トルク300Nmの1.6Lガソリンターボエンジンに、最高出力110ps/最大トルク320Nmの電気モーターを組み合わせたもの。
トランスミッションには、トルクコンバーターの代わりに湿式多板クラッチを用いたPHEV専用オートマチック「e-EAT8」を組み合わせている。駆動方式は、前輪駆動タイプとなる。
駆動用リチウムイオン電池は、11.8kWhの容量を備え、後席下に搭載するが、後席スペースとラゲッジルームのフロア上のスペースはエンジン車と同じだという。このため、キャビンの居住性と積載能力については、ほぼ影響を受けない設計となっているのが大きな特徴だ。
プラグインハイブリッドシステムのトータル性能は、225ps/360Nmを発揮。これはガソリン車の180ps、クリーンディーゼルの177psの最高出力を上回るだけでなく、最も力強いクリーンディーゼルエンジン仕様の最大トルク400Nmに迫るものだ。
このエンジンと電気モーターのタッグが生む高性能モデルであることが理解してもらえるはず。ちなみに、エンジン単体の性能は、ガソリン車とまったく同じだ。
気になる燃費消費率だが、ハイブリッドモードでは、15.5km/L(WLTC)となり、ガソリン車の15.6km/L(WLTC)とほぼ同等。クリーンディーゼル車の16.2km/L(WLTC)には及ばない。
しかしながら、電気モーターのみで走行可能なELECTRICモードでは、航続距離56km(WLTC)、最高速度135km/hの性能を有しているので、日常領域はEV感覚で使うことができる強みがある。
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