日本がゴールデンウィーク中だった5月4日、欧州トヨタは小型商用バンのEV仕様となるプロエースシティエレクトリックを、今年第四半期から欧州市場に投入することを発表。
本稿では商用車のEV化に対するイメージがあまりないトヨタが投入する同車を、ベースとなるプロエースシティ自体の概要も交えながら紹介していきたい。
文/永田恵一
写真/TOYOTA
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そもそもプロエースシティってどんなクルマ?
外見からはわかりにくいが、乗用仕様のヴァーソもあるプロエースシティは、実はそれぞれに乗用仕様と商用仕様を設定するシトロエン ベルランゴ、プジョー パートナー(商用)&リフター(乗用)、オペル コンボというグループPSAからのOEM供給車で四兄弟を形成する1台。ずばりルノー カングーがライバルとなるモデルである。
OEMとは思えないくらい差別化されたフロントマスクを持つプロエースシティのボディサイズは、兄弟車と同等の全長4403mm×全幅1848mm×全高1880mm、ホイールベース2785mm(標準ボディ)だ。
また、ボディではホイールベースを含め全長を延長したロングボディやリアのスライドドアがない2ドア、ボディ後方のウィンドウが鉄板となるパネルバン仕様、室内も2人乗りのセパレートシートと3人掛けのベンチシートなどのバリエーションも設定する。
FF車となるプロエースシティのエンジン、トランスミッションは75馬力+5速MT、100馬力+5速MT、130馬力+6速MT&8速ATという3つの仕様がある1.5Lディーゼルターボ、6速MTとの組み合わせとなる1.2L・3気筒ガソリンターボ(120馬力)という合計4つが設定される。
プロエースシティは、全体的に商用車らしく華美なところはない替わりに機能的に仕上がっている印象だ。
なお、トヨタが欧州で販売するバンにはグランエースに近いイメージのプロエース(商用)とプロエースヴァーソ(乗用)もある。
こちらもグループPSAからOEM供給されるシトロエン スペースツアラー(商用)&スペースツアラーラウンジ(乗用)、プジョー コンビエキスパート(乗用)、オペル ヴィバロ(商用)&ザフィーラライフ(乗用)と四兄弟を形成するモデル。
コンパクトカーのアイゴ三兄弟(こちらの関係は最近解消されたが)など、トヨタとグループPSAは意外に縁深い。
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