2021年6月12日、レクサスはクロスオーバーSUVの新型「NX」を発表した。日本での発売開始は2021年秋、とのことだ。
先代NXが日本デビューしたのは2014年7月末。当時、代を追うごとに大型化したRXの代わりに、レクサスのコンパクトSUVの急先鋒として誕生したのが初代NXであった。
この初代NXの2021年1~4月の日本での累計販売台数は2970台(300hが1845台、300が1125台)と、日本ではそれほど売れているとはいえないが、実は、2021年4月末時点で90以上の国と地域で100万台を販売するという、世界的には大ヒットしているモデルだ。
今回のフルモデルチェンジで、大きく進化した新型NX。レクサスのコンパクトクロスオーバーSUV、新型「NX」の詳細を、お伝えしていこう。
文:吉川賢一
写真:LEXUS
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先代を引き継ぎつつ、細部をブラッシュアップ
レクサスはNXを、RXとともに「グローバルコアモデル」としており、この2車種については、より強く世界中(特に中国、北米)へ向けて発信していきたい、という思いがレクサスにはある。
そのため、今作の新型NXには、次世代レクサスが目指している電動化ビジョン「Lexus Electrified」に沿って、レクサス初のPHEV(トヨタブランドでは、プラグインハイブリッドを「PHV」としているが、レクサスブランドでは「PHEV」と表記していくそう)を設定、ハイブリッド車とともに電動車の普及加速を狙う第一弾モデルとするという。
ということは、次期型RX(現行型RXは2015年10月デビュー)でも、似たようなパワートレイン構成となるのは想像がつくところだ。
新型NXのサイズは、4660×1865×1640(全長×全幅×全高ミリ)、ホイールベースは2690ミリ。先代NXよりも、20ミリ伸び、20ミリワイドに、5ミリ背が高くなり、ホイールベースも30ミリ伸び、大型化した。
これは、現行RAV4(4600×1855×1690、ホイールベース2690)よりも、ちょっとだけ幅が広くなったサイズ感だ。もはやコンパクトSUVと言ってよいのか迷う大きさだが、国内外のライバルたちとガチンコ勝負することになる。
全体的なプロポーションは、現行NXを引き継いでいるが、細部はよりダイナミックな印象となった。さらに拡大されたスピンドルグリルや、意匠が変更されたヘッドライト周り、そして、テールライトを左右連結し、ヒップラインを持ち上げたことで、さらに「走りのクロスオーバーSUV」としての印象が強くなった。
ボディカラーは全部で9色。金属的なソニッククロムや、高彩度のセレスティアルブルー、深みのあるブレイジングカーネリアンコントラストレイヤリングなど、非常に多彩だ。
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