現役時代はもとより、生産終了後に人気が急速に高まったAE86。1995年に連載が開始したコミック「頭文字D」がハチロク人気を不動のものにして以降、現在も圧倒的な人気を誇る他に類を見ないレジェンド的存在となっている。
そのいっぽうで、新車登場時のインパクトや動力性能&スタイリングはAE86と同等、またはそれ以上でありながら、AE86の陰に隠れてしまったライバルも多数存在する。ここで紹介する5台は今も語り継がれる名車ばかりだが、あなたの記憶に鮮烈に残っている1台はどれ?
文/FK、写真/トヨタ、ホンダ、三菱、FavCars.com
【画像ギャラリー】ハチロクに勝るとも劣らない性能を誇った猛者を再見!
E-A175A型 ランサーEX
従来モデルをはるかに卓越したという意味が込められた“Exceed”の頭文字をとったEXのサブネームが与えられたランサーEX。
大きな窓に広い居住空間を確保した8角断面のボディに平面と直線を基調としたシンプルなスタイリングを有するランサーEXは、古き良き時代を代表する1台として今なお人気を博している。
1981年10月、後にランタボの愛称で親しまれた1800GSRターボが登場。G62B型のシリウス80エンジン(1.8リッター直4 SOHC)に電子制御燃料噴射装置と三菱重工製TC05型ターボチャージャーを装着することで最高出力135psを発生するとともに、0-400m16.0秒の加速性能も実現。1981年のWRC(世界ラリー選手権)1000湖ラリーでは欧州向けの2000ターボが総合3位を獲得するなど、モータースポーツの世界でも活躍した。
エンジンは最終的に空冷式インタークーラー付きとなり、最高出力も160psにまでパワーアップ。まさに、じゃじゃ馬という表現がぴったりなFRモデルだった。
E-AF型 バラードスポーツCR-X
AE86の登場から1カ月後の1983年6月に発売されたバラードスポーツCR-X。
上位グレードの1.5iはAE86より100kg以上も軽い800kg(5速MT車)の車体に110psの高出力を実現した12バルブクロスフローエンジンを搭載。1気筒あたり吸気バルブ2個、排気バルブ1個というユニークな設計によって、4バルブに匹敵する吸排気効率と2バルブなみのコンパクトさを実現した。
他にも空力特性に優れた個性的なスタイリングを筆頭に新素材を採用した軽量・高剛性のモノコックボディ、世界初の電動アウタースライドサンルーフ、量産乗用車世界初のルーフラム圧ベンチレーションなど、ホンダらしいチャレンジ精神あふれる装備の数々も多くの若者を虜にした。
1984年10月には1.6リッター直4 DOHC 16バルブのZC型エンジンを搭載したSiグレードも追加されたが、人気漫画『よろしくメカドック』でゼロヨン仕様にチューニングされた1.5iのほうが記憶に残っている人も多いのでは?
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