北米日産は今年4月、北米専売のラージSUVとなるパスファインダーにオフロード仕様となる「ロッククリーク」を追加、今夏の終わり頃に発売される2023年モデルからデリバリーすることを発表した。
昨年あたりから日本で販売されるSUVにも、2Lガソリンエンジンを搭載するトヨタRAV4のアドベンチャーオフロードパッケージ、マツダCX-5のフィールドジャーニーといったオフロード仕様(いずれも特別仕様車)が設定されはじめた。
しかし、北米で販売される日本車のSUV、ピックアップトラックはオフロード仕様のバリエーションが豊富なのに加え、内容が本格的なものもある。
というわけで、今回は北米で販売される日本車のオフロード仕様を5台ピックアップしてみた。
文/永田恵一、写真/NISSAN、TOYOTA、HONDA、SUBARU
■日産 パスファインダーロッククリーク
「パスファインダー」はもともと日本でもハイラックスサーフと双璧となる存在として人気だったピックアップトラックベースのSUVとなる「テラノ」の北米仕様の車名である。
テラノは日本では2代目で絶版となったが、北米のパスファインダーは継続され、現行型は昨年フルモデルチェンジされた5代目モデルとなる。
なお、パスファインダーは先代型4代目モデルからFF乗用車のプラットホームを使う、3列目シートを持つ「ラージSUV」に移行。
現行モデルは3.5LV6+9速ATというパワートレーンを搭載し、北米で販売される日本車のSUVではトヨタハイランダーやマツダCX-9に近い存在だ。
パスファインダーに追加された「ロッククリーク」は、機能面ではサスペンションで約15mm最低地上高が高められ、タイヤも標準車の255/60R18から265/60R18にサイズを変更したうえで、オールテレーンタイヤに変更(サイズ変更に伴う外形アップによる最低地上高アップもあるだろう)している。
エクステリアではフロントマスクが横3つのメッシュインサートが加えられた専用のものとされ、ロッククリークのバッジを追加。
インテリアもロッククリークの刺繍入りの革とファブリックのコンビシート、ステアリングなどに追加されたオレンジのアクセントカラー、アラウンドビューモニターがオフロードモード付のものになるなど、北米で販売されるSUVのオフロード仕様としては標準的な変更が施されている。
■トヨタ 4ランナーTRDプロ
前述したテラノ同様、ハイラックスサーフも日本では4代目モデルを最後に2009年に絶版となっているが、北米では「4ランナー」の車名で現行型5代目モデルにフルモデルチェンジされて継続中だ。
パスファインダーとは対照的に、4ランナーはピックアップトラックベースのSUVとして継続されている。
4LV6エンジンを搭載する現行4ランナーにはトレイルスペシャルエディション、TRDオフロードといったオフロード仕様がいくつか設定されているが、その頂点となるのが「TRDプロ」である。
TRDプロは、機能面ではオフロード走行向けに17インチにサイズダウンされたマッドブラック塗装のアルミホイール+オールテレーンタイヤ、リアは別タンク付きとなるFOXのショックアブソーバーを使ったTRDのサスペンション、金属製のフロントアンダーガードを装着。
エクステリアも大きなTOYOTAのロゴ入りとなるフロントのガーニッシュなどを装備し、インテリアも各部に入る赤いステッチでドレスアップされる。
ハイラックサーフは歴代明るく若々しい雰囲気を持つカッコいいモデルだったが、オフロード仕様になるとカッコよさがより際立っている。
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