2020年シーズンのWECはここまでの4戦で激しい接近戦が繰り広げられています。7月にイタリア・モンツァで行われ、劇的な結末となった第4戦を終えた時点で、TGRはマニュファクチャラーズランキングで2位のアルピーヌに対して15ポイント差の首位を維持しています。
今季のル・マン24時間を制したセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のドライブするGR010 HYBRID 8号車は前戦モンツァで2位フィニッシュを果たし、ドライバーズランキングでは首位アルピーヌを10点差の2位で追っています。一方、2021年シーズンのWECチャンピオンである小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの7号車は今季2勝目を目指しレース終盤まで首位を走行していましたが、他車との接触により3位フィニッシュに終わりました。
小林と平川は、既に今年、富士スピードウェイでスーパーフォーミュラのレースを戦っています。平川は4月の開幕戦で、2020年にSUPER GTで勝って以来となる富士での勝利を飾りました。
ハイパーカーとして初のル・マン24時間制覇を成し遂げた2021年のGR010 HYBRIDは、展示車としてイベントに登場することはありましたが、この週末、ついに日本のファンの皆様の前で、実際にレースを戦う姿が初披露されます。
ここ富士でのWEC戦は、チームにとって単なるホームレースという以上の意味を持ちます。GR010 HYBRIDのパワートレーンは富士スピードウェイにほど近い、東富士研究所で開発、また製造されました。この週末は東富士の多くの仲間にとって、GR010 HYBRIDがレースで戦う姿を初めて目にする機会となります。
1周4.563kmの富士スピードウェイは、今季WECが開催される中では最も1周が短いサーキットですが、1.5kmに渡る長いメインストレートを持ち、そしてまた、TGRにとってはこれまでWEC富士8戦中7勝と、最も成功したサーキットでもあります。勝利を逃したのは、TGRにとって厳しいシーズンとなった2015年のみでした。
歴史的にも、富士スピードウェイはトヨタの耐久レース車両開発において非常に重要な役割を担ってきました。トヨタ初の本格スポーツカー、トヨタ2000GTは1967年の24時間レースと1000kmレースでその速さと耐久性を証明し、両レースを制しました。1968年と1969年にはトヨタのモータースポーツ黎明期を彩った伝説の名車、トヨタ7が1000kmレースで勝利を飾っています。
1980年代には、ル・マンスタイルの耐久レースシリーズが日本でも行われるようになり、全日本スポーツプロトタイプ選手権への参戦でスポーツカーレースへと復帰したトヨタは、富士スピードウェイでは表彰台中央の常連となりました。そして、1982年には富士スピードウェイで初めて世界スポーツカー選手権が行われました。
富士山の麓に位置する富士スピードウェイは2005年に大規模な改修を受け、コースレイアウトも変更されましたが、その後、2012年に初めて現行WECのイベントが開催されて以来、レイアウトの大きな変更はありません。そして今、首都圏から最も近くに位置するサーキットである富士スピードウェイは、新たな総合モータースポーツリゾート施設として成長すべく、博物館やドライビングセンター、各種エンターテインメント施設やホテルなどが建設されている最中です。
熱狂的な日本のモータースポーツファンの皆様にとって初めてとなる、ハイパーカーが富士スピードウェイを走行している姿を観戦できるのは、9月9日(金)のそれぞれ90分間にわたる2度の公式練習セッションからです。翌10日(土)は午前中の最終練習走行で予選及び決勝レースへの準備を整え、午後3時よりハイパーカークラスの予選が行われます。6時間で争われる決勝レースは、11日(日)の日本時間午前11時にスタートが切られます。
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詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://toyotagazooracing.com/jp/wec/release/2022/rd05-preview/
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