新車の納期が4~5年と言われるランドクルーザー300。注文停止状態が続いており、解除がいつになるかもわからない状態だ。ランクル300の納期長期化で、新車のプラドでその期間を繋ぐという動きも出てきており、弟分のプラドへの人気も高まっている。
納車までの期間が半年前後と、比較的安定していたプラド。しかし、10月の工場稼働予定を見ると、田原工場の第1ラインでは2日間、日野羽村工場では5日間も稼働停止となり、既に注文を受け付けたプラドの納期が、じわじわと長くなっている状態。それどころか受注を打ち切っているディーラーもあるほどだ。
ランクルシリーズを新車で入手するのは難しい状況が続いている。そこで注目したいのが認定中古車だ。世界一丈夫で安全だと謳われるランクルシリーズなら、中古車でも良質な個体は多いはず。今回は、ランクルとプラドの認定中古車事情を探る。
文/佐々木 亘、写真/TOYOTA、ベストカー編集部
■同型で乗り換えるのはモデルライフの長いランクルならでは
ランクルが300系にフルモデルチェンジして1年が経過した。ディーラーでも街中でも、まだまだ300系を目にする機会は少ない。時々、道路ですれ違うと、希少なスーパーカーを目にしたような気分になるのは、筆者だけではないだろう。
人気爆発、注文殺到の新型モデルを登場から1年経過後に、これほど目に出来ないというのも珍しい。ランクル300の生産状況が、いかに異常な状態かがわかる。
先代のランクル200は約14年もの長いモデルライフとなった。プラドも現行型が登場したのは2009年、既に13年が経過する。モデルライフが長い両車だからこそ、同型の同グレードで新車の買い替えを行うユーザーが一定数いた。
ランクルシリーズに限って言えば、同じクルマに買い替えるというのは、あまり珍しいことでは無い。
丈夫で長持ちするランクルとはいえ、クルマは消耗品だ。新車が入手しづらい今、愛車の状態が悪くなってきているのならば、今のクルマよりも走行距離が短く、年式の新しい中古車に乗り換えるというのは、良い選択肢になる。
■良い頃合いのランクルは既に欠品中! 狙うべきはプラド
ランクル200の認定中古車は、筆者が調べた10月初旬現在で、全国に14台しか存在していない。うち、地域内限定販売車が10台となっている。つまり、居住地域内にランクルの在庫が無い場合には、僅か4台の中から選ばなければない状況なのだ。
7〜10年落ちの丁度いい価格帯では在庫が無く、10年以上経過した400万円以下の個体を選ぶか、5年落ち以内で600万円を超えるものを選ぶしかない。程度の良い個体では新車当時の価格に近いものが多く、中古車を選ぶという意識で購入相談に行くと、痛い目を見るだろう。
対するプラドでは、認定中古車以外の市場を見てみると、7〜10年落ちで300~400万円の在庫が、ごっそりと抜け落ちている。人気の価格帯にあるプラドは、中古車市場全体でみると、ほとんどタマが無い。
認定中古車に絞って探すとプラドは全国で120台確認できた。うち、地域内限定で販売されているのは95台、全国在庫は25台となっている。
認定外ではごっそりと抜け落ちていた、7〜10年落ち300~400万円の在庫車がメイン層として存在し、比較的購入しやすい雰囲気がある。2013年9月MC後のモデルでも、顕著に値上がりしないのは嬉しい。
ただし、2017年9月MC後(トヨタセーフティセンス標準化)になると、価格レンジは100~150万円程度上がってくる。
仮に、新車のランクル300が到着するまで、期間限定のつなぎで考えるなら、2013年9月モデル以降のプラドが良いだろう。また、愛車のプラドから中古のプラドへ乗り換えを考えるなら、トヨタセーフティセンスが標準装備以降の中古車を狙うと良い。
今後も在庫数は減っていき、在庫車の価格分布は上下に大きく分かれるだろう。特にプラドについては、平均価格帯の中古車を買える今が選び時だ。
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