スカイラインにGTバッジ復活で喜ぶと!? 420馬力じゃまだ甘い?? 最近の日産は栄光の歴史を安売りし過ぎじゃないか

スカイラインにGTバッジ復活で喜ぶと!? 420馬力じゃまだ甘い?? 最近の日産は栄光の歴史を安売りし過ぎじゃないか

 日産がスポーツモデルを精力的に発表している。フェアレディZ NISMOやスカイライン400R NISMOなどのホットモデルの発表に胸が躍った人も多いはず。しかし、どうにもこうにも日産は過去の栄光を商売に使い過ぎじゃないのか!? ということで分析します。

文:ベストカーWeb編集部/写真:池之平昌信、日産

■そもそも「400R」復活は素直に喜ぶべきだったのか?

走りは非常にホットでFRらしいキャラクターも強調されている
走りは非常にホットでFRらしいキャラクターも強調されている

 スカイライン400RにNISMOが追加された。ホットモデルであった400Rのエキストラホットモデルだ。スペックは400Rの405ps/475Nmから、NISMOでは420ps/550Nmまで高められた。

 FRスポーツセダンとしてはなかなかに強烈なパワーユニットだ。もちろんこのような内燃機関に逆風しか吹いていない時代に、ここまでのクルマが登場するのはありがたいことだ。この記事は決してこのクルマの存在を否定したいものではない。

 どちらかといえばマーケティング的な面のハナシだが、どうにもこうにもスカイラインファンへの愛が見えない気がするのだ。

元祖400R。55台しか存在しない超スペシャルなスカイラインGT-Rだ
元祖400R。55台しか存在しない超スペシャルなスカイラインGT-Rだ

 そもそも400RのネーミングはかつてR33 GT-RにNISMOがカスタマイズを施したニスモ400Rがネーミングのベースになっているはずだ。当初の400RはRB26DETTを2800ccまでボアアップした「RB-X GT2」と呼ばれる専用エンジンで武装していた。

 わずか55台と言われる超希少なモデルだったのだが、その名を現行スカイラインはすんなりと使ってしまった。「かつての400Rを意識していない」なんて話が日産から聞こえてきたが、それはそれで妙なハナシだろう。

 400Rという名称で世に出せばかつての400Rと比較されることは必須なワケで、スカイラインファンなら誰もが知る希少なカスタマイズモデルの名称をなぜ……と思ってしまう人は少なくないだろう。

 さらに15psのプラスとはなるがノーマル400Rとは最低でも約198万円の価格差がある。たとえ300万円アップしたとしてもGT-R専用エンジンのVR38DETTを積んじゃうとか、もうひと声の思いっきりが欲しい気もする。Q50オールジュのコンセプトカーだってあったのに結局は立ち消えに。なんたってR32以来のNISMOなんだから。

スカイラインにGT-Rのエンジンを搭載する「インフィニティQ50オールージュ」というコンセプトモデルは存在していた
スカイラインにGT-Rのエンジンを搭載する「インフィニティQ50オールージュ」というコンセプトモデルは存在していた

次ページは : ■GTバッジはマニアの胸に刺さらないか

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