8月31日、かねて予告されていた通り、フォルクスワーゲングループのパサートがフルモデルチェンジを果たした。セダンを廃止してヴァリアント(ステーションワゴン)のみとなり、新たにハイブリッドパワートレインが加わった新型の詳細をチェックしてみよう。
文/ベストカーWeb編集部、写真/フォルクスワーゲン
■全幅1850mm突破で機械式駐車場には試練?
全世界で3400万台以上が販売され、ゴルフに次ぐフォルクスワーゲンのドル箱であるパサートが新しくなった。新型はゴルフ8と同じMQB evoプラットフォームを採用し、セダンボディを廃止してステーションワゴン(日本での呼称はヴァリアント)のみとなった。
エクステリアの第一印象は、大きくなったゴルフ8ヴァリアントといったところ。ボディ後半の造形はゴルフヴァリアントよりもラインが柔らかいが、ルーフ後方を低めてクーペっぽいラインに仕上げたところも共通だ。ちなみにCd値は画期的な0.25を達成している。
リアから眺めてみると、いまや電動車の共通言語ともいえる横一直線のテールランプがシャープな印象を生んでいる。近年のVW車はエンブレムといっしょに車名を入れていたが、パサートではその位置が変わり、リアハッチ下端に「PASSAT」の文字が入る。
ボディサイズは全長4917mm、全幅1852mm、全高1506mm。先代に比べると144mm長く、20mm広くなったが、横幅が1850mmを超えたことで機械式駐車場の出し入れは厳しくなった。
とはいえボディの拡大はもちろん室内の拡大に寄与している。50mm伸びたホイールベースでリアのレッグルームが50mm長くなったし、ラゲッジ容量は後席を残したままで690L(先代に対し40L増)、後席を倒せば1920Lという大容量を確保した。
■シフトレバーは消滅。モニターは15インチ
インテリアではパサートの持つクリーンさは受け継ぎつつ、ダッシュボード中央に巨大なディスプレイが鎮座した。標準で12.9インチ、オプションで15インチが装着されるという。内蔵するインフォテインメントシステムもMIB4へと進化し、音声入力にも対応する。
シフトレバーはハンドルコラムへと移動。その結果センターコンソールがシンプルになり、収納スペースも増えたようだ。一部グレードのシートは10個のエアチャンバーを内蔵し、マッサージ機能も実現している。
運転支援では特に駐車の手助けをしてくれる機能が充実した。「Park Assist Pro」では遠隔の自動駐車も実現し、スマホから自動で駐車や出庫ができる。さらには自宅の駐車ロケーションを記憶し、自宅が近づいたら駐車操作を引き継ぐことも可能になるという。
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