少し前まで輸入車と日本車のデザインが比較されると、「輸入車に比べて日本車のデザインはダサい……」なんて評価が多かった。しかしながら最近はどうだろうか? 日本車のデザインレベルが大きく上がった一方で、イマイチ魅力に欠けるモデルも多い輸入車のデザイン……。最近の「ガイシャ」、なっとら〜ん!!
※本稿は2023年11月のものです
文/清水草一、写真/ベストカー編集部、トヨタ、マツダ、ホンダ、フォルクスワーゲン、ポルシェ、プジョー
初出:『ベストカー』2023年12月26日号
■プリウスとゴルフじゃ大胆さが違う!!
新型プリウスのスーパーカールックには、全世界がビックリした。トヨタを代表するスタンダードモデルを、ここまで大胆に変身させるとは! まさに捨て身のデザイン変革!
一方、ガイシャを代表するスタンダードモデルのVWゴルフはどうかと言えば、相変わらずのキープコンセプトだ。
キープコセプトが悪いわけじゃないが、本質の磨き込みよりも、ヘッドライトやグリルなど、小手先の小技でなんとかしようとしているように見えてならない。
今のプリウスとゴルフを見比べて、どっちが優れたデザインだろう。プリウスのブッチギリ……とまでは言わないが、ゴルフが勝っていると断言できる者は、かなり少ない気がする。
かつての国民車・カローラと、シンプルで鮮烈だった初代ゴルフのデザインの差を思えば隔世の感。ガイシャがそんなことじゃダメだろ!
■ロードスターとボクスターじゃ洗練度が違う!!
ロードスターは日本が誇る美少女スポーツカー。そのデザインはイタ車以上にイタリア的な美で溢れ、サイズをはるかに超えて芳醇だ。まさに歴史的名作である。
ロードスターに対抗するガイシャはというと、サイズはだいぶ違うが、ポルシェ718ボクスターということになる。
サイズが大きいほうがデザイン的なのりしろが大きいので、あらゆる点で有利にもかかわらず、ボクスターのデザインはロードスターに勝っているだろうか?
いや、決して悪くはない。充分カッコいいけれど、あらゆる角度から見て、ロードスターに勝る部分は皆無だ。勝っているのは「ポルシェ」というブランドだけ!
ロードスターがあまりにも傑作すぎるので仕方ないが、ガイシャが、ポルシェのスポーツカーがこんなことでいいのか!? なっとらん!!
コメント
コメントの使い方車をどこまで使い倒すか、機能美の点で日本車にあまり魅力を感じない。
クーペなのかホットハッチなのかで大きく分かれる話なので、同列で比較するのはどうだろうなぁ?
そもそもゴルフがプリウスより格好良かったこともないし、技術的に優れていたこともない。
全世界で同じ車種を売っていたからゴルフの名が知られているだけで、それもプリウスが同じことをしたらあっさり敗北。その後はご存知ディーゼル排ガス不正、そこからEVごり推し転換するも結局EV分野でもトヨタに負けてます。
デザインだが、プリウスは相変わらず運転しにくそう。奇をてらいすぎ。新しさを強調したいかもしれないが、安全に運転できることの前提を考えたら、ゴルフの方がよい。車を運転する上では、デザインよりも運転しやすい方が大事。相変わらず後方確認が大丈夫か不安。
ブランドアイデンティティというデザインの考え方において、日本も欧州から学ぶべきところは多い。
日本メーカーは、賛否両論でもデザインの挑戦続けてる所が複数ありますからね。
所謂レトロ系や、過去のリニューアル商法は確かにリスク少ないですし、拒絶も起こり辛いです。
けれどそれは保守でしかない。実は自信が無いことの現れ。そして一番の問題は、そこで留まって進化が小さくなり、他に追い抜かれること