もう立ちゴケとはオサラバ!? ヤマハが現実的な「倒れないバイク」世界初公開

世界的にバイクの死者数は増加中、ミスを防ぎ、事故後のケアも研究する

 日高社長によると、主要34か国で四輪の交通事故死者数が1990~2020年までの30年間で減少している一方、二輪の死者数は増加傾向と話す。

 また、同社の調べでは、二輪車が関連する事故原因として、四輪ドライバーの認知ミスが41%、判断ミスが14%を占め、二輪ライダーのミスは32%という。

 さらに二輪車事故の70%は「事故のきっかけが生まれてから2秒以内」に発生しているとのデータも。しかしバイクはとっさの回避操作が困難という問題がある。

 加えて、近頃の国内バイクブームで増えている若いライダーの安全意識が高いことが、今回の安全ビジョンを示す契機になったと話す。

 これらの状況を踏まえ、事故を減らすための運転支援を検討。ミリ波レーダーやAMSAS、無線通信による高度道路交通システム、安全教室などを導入していく。さらに車載および着用エアバッグ、事故自動通報システムも研究中で、万が一の事故に備える「被害軽減」にも取り組むという(導入時期や車種は未定)。

 ――バイクは操る楽しさが醍醐味である一方、四輪と違いバランスを崩しやすい。そのため、自動運転や安全支援、自動介入の導入は難しい側面がある。コスト面でも電子制御を搭載すると価格上昇を招き、普及価格帯のモデルで歓迎されない場合が多い。

 とはいえ、事故を回避したいという思いはメーカーもユーザーも同じ。技術の進歩を待ちながら、上手い落とし所を見つけ出したいところだ。

ヤマハによる資料。ストックホルム宣言は、世界保健機関(WHO)とスウェーデン政府が共催し、世界140か国の関係者が集った会議で発表された
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