イン・アウトを入れ替えてもう1周!
これで路上撮影会は終わりかと思いきや、2台の58MCはどこかに行ってしまい、また同じシチュエーションで今度はインコースとアウトコースを入れ替えてのスタート展示。インコースに構えた西鉄をアウトコースの市営がまくりにかかり、西鉄が抵抗してイン逃げ切りという「演出」で「レース」は終了した。
この他にも路上での撮影会は方向を分けて別の個所で行い、小倉北区の青葉営業所へ移動した。青葉営業所は小倉北区の浅野営業所移転にともない新設された営業所で、もともとは営業所ではなく車庫だった。そのため営業上の停留所名も「青葉車庫」だ。
わざわざ営業車の中に入れ込む演出
青葉営業所では現役の営業路線バスが並んでいる中に2台分の駐車スペースを空け、そこに58MCが駐車するという現役に見立てた演出があった。
撮り鉄が「本業」の読者は「顔」を並びで撮らせるなら営業車が行き交うので制約はあるのは承知の上だが、その後に少し前に出して斜めからの全体像も撮りたかったと話してくれた。
確かに実際は58MCを撮影するためのツアーのようだったが、ツアーの名称は全営業所制覇(午前・午後両方に参加すれば制覇できる)となっていた。
それにしては営業所内を案内するわけでもなく他のバスを特に出してきて見せるわけでもなく、聞き取り取材をした限りはツアーの目的と名称が一致しなかった感は否めない。今後のツアー企画の質向上のために生かしていただきたい。
ドローンまで登場か!
そしてこのツアーでのもう一方の参加者は沿道の撮りバスさんたちであろうか。読者は撮り鉄が「本業」なので、撮る方にも回るが電車に乗車しているときは有名な撮影地に撮り鉄がいるかどうかのチェックは欠かさないという。
その「習性」のためなのか、バス乗車中でも沿道に撮りバスさんがいるのかどうか気になっていたようだ。
予想以上に沿道には撮りバスさんたちが駆けつけ、西鉄と市営のタンデムを撮影しようとしていたようだ。中にはドローンを飛ばして上空から撮影する猛者もいたようで、撮影の多様性がものすごいことになっていることを実感した。
もっとも許可が不要な小型のドローンで、危険がないように海岸から海上を飛ばして撮影していたようで乗車している参加者からも思わず歓声が漏れていたようだ。
最近はバスマニア向けツアーが多いが…
最近はバスマニアに向けたバスツアーをバス事業者や旅行会社が多く企画して催行している。バスファンにとっては喜ばしいことで、コロナ下で打撃を受けたバス事業者を少しでも支援できるのであれば趣味的要素が強いので、参加費用が高いか安いかは参加者の価値観次第だ。
価値があれば参加するし、なければ参加しないというだけで、本誌web編集部でも積極的に同種のツアー企画は取り上げている。今回は読者が参加した感想を聞き取り取材した。
バスが目的という趣旨ではガッツリとバスファン目的なのか、ファミリー層で参加できる乗り物大好き親子企画なのか、バスファン初心者でも楽しめる入口ツアーなのか、将来的にはそのようなカテゴリー分けをするのが良いと考える。
これらのバスツアーがコロナ下での一過性のものではなく長続きさせ、あるいはバスツアーにおける「バスが目的」という市場を形成できるように願う。それとともに、多くの人に受け入れられるようなカテゴリー分けも存続のファクターになりうるというオピニオンを述べて本稿を締めくくりたい。
【画像ギャラリー】撮り鉄が58MCを撮影するとこうなった!後半も15枚収録(15枚)画像ギャラリー
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