■懸念はCX-30とのバッティング?
ただ、そうなると懸念されるのがCX-30とMX-30のユーザー層がバッティングする問題だ。
まだ価格が発表されていないからなんとも言えないのだが、MX-30もCX-30も同じCセグのSUV。デザインやドアのアレンジには特徴があるとはいえ、これを同じディーラーで売ったらどうしたって競合せざるを得ない。
今だって、マツダ3とCX-30の食い合いが指摘されているのに、同じCセグメントにもう一車種投入するのはいかがなものか。最低限ハリアーとRAV4くらいキャラ付けを変えないと、マツダ規模の販売力では1+1=1になりかねない。
技術的にも、マツダ独自の24Vマイルドハイブリッドシステムは、SKYACTIV-Xとの組み合わせてすでに市販されている。
マツダは2030年までにすべての生産車に“e-SKYACTIV G”を導入すると公約しているから、そういう意味では24Vマイルドハイブリッドも重要な技術ではあるのだが、これだけではちょっとインパクトに欠けるのは否めない。
また、欧州勢が雪崩を打って48Vマイルドハイブリッドに参入しているのを見ると、マツダ独自仕様という点も気にかかる。
■MX-30は「マツダのエコ志向を代表する役割」
思うに、いずれにしてもMX-30がマツダに大きな利益をもたらすとは思えないのだから、ここは環境フラッグシップとしての役割に徹する方がベター。
そのために必要なのは、いちばん話題性のあるロータリー・レンジエクステンダーをなるべく速やかに市販することなのではないだろうか。
せっかく独自デザイン車種としてMX-30を用意して、マツダのエコ志向を代表する役割を与えたのであれば、それをSKYACTIV G+24Vマイルドハイブリッドでデビューさせちゃうのはもったいない。
デビュー前にダメ出ししちゃうのは申し訳ないのだけれど、ちょっとボタンを掛け違ってるような気がしてならないのでございます。
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