昨年(2020年)秋の「次期型クラウンはSUVか」という衝撃的な報道から、約3か月が経過した。トヨタ販売店には従来のクラウンファンから多くの問い合わせがあったようだが、当のクラウンはそうした噂などどこ吹く風で、同年11月に一部改良を実施したこともあり(内外装の変更と安全装備の向上)、淡々と販売中。
往年の売れ行きと比べるとかなり寂しくはあるが、それでも2021年1月は2146台を販売。登録車販売台数ランキングでは第27位につけている(ちなみに26位はスバルのフォレスターで、28位はダイハツロッキー)。
クラウンは、依然根強い人気がある。少なくとも国産セダンのなかでは人気トップに君臨し続けている。それでも「かつての王者」の面影は薄くなり、日本市場のセダン離れもあって、この先、大きく売り上げを伸ばすのは難しいだろう。
なぜクラウンは(「次期型はSUV」などと報じられてしまうほどに)人気を墜としてしまったのか。原因はクラウン自身にあるのか。それとも世相か。現行型クラウンの実力はどれほどのものなのか。そしてこの先、クラウンはどうなってゆくのか。
カーライフジャーナリストの渡辺陽一郎氏に、日本自動車産業全体の構造と人気変化を俯瞰しつつ、分析していただいた。
文/渡辺陽一郎 写真/TOYOTA
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