■セダンはイマイチだけど トヨタ カローラ セダン/ツーリング
カローラスポーツから1年遅れ、2019年9月に発売されたセダンとツーリング。
セダンは1カ月の平均販売台数は1344台で、セダン市場ではクラウンの1848台に次いで多いのだが、セダンカテゴリー自体が輝きを失い、かつてベストセラーだったカローラの売れゆきまで下げてしまった。
ワゴンのツーリングは販売好調。
国内にはレヴォーグ、マツダ6あたりしか競合がなく、価格も手頃で、ちょうどいいサイズのツーリングが市場に受け入れられた。
新型カローラ3車種のうち、50%以上をツーリングが占めている。
■想定より売れた!! トヨタ RAV4
現行の5代目は開発段階では国内販売を考えておらず、国内発売時はサイズが大きいことが懸念されていたが、SUVの人気の高まりもあり、予想以上の大ヒットを記録。
登録台数は2019年7月に8000台を超えた。トップクラスではないが、SUVのカテゴリーでは1位になった。
RAV4の外観は悪路向けのSUVを連想させ、後輪左右の駆動力配分を積極的に変化させる機能など、走行性能を向上させるメカニズムも搭載。
最近のSUVには都会的な車種が増えたこともあり、RAV4の個性が際立ったことが人気に火を付けた。
ただし、2020年に入ると需要が伸び悩んだ。2020年6月にはRAV4とプラットフォームが共通の現行ハリアーを発売。
RAV4は需要を奪われて売れゆきをさらに下げたのだが、それでも2021年には下降傾向が収まり、中堅水準で安定して売れ続けている。
ハリアーに比べて価格が割安なことも堅調の理由だ。
■こんなもんでしょうか? マツダ マツダ3&CX-30
マツダ3は2020年における1カ月平均の登録台数が1601台、CX-30は2251台だった。
両車はプラットフォームなどが共通だから、ヤリス&ヤリスクロスのように登録台数を合計すると3852台だ。相応の数値になる。
2019年の発売時点では、1カ月平均の販売計画をマツダ3は2000台、CX-30は2500台としていた。が、発売の翌年には早くも販売計画を下回っている。
低迷の理由は、ほかのマツダ車と同じく、どれも似た商品に見えることだ。
特にCX-30は全高を1540mmに抑えたから、立体駐車場を利用しやすい反面、外観がマツダ3に似ている。
MX-30もほぼ同じサイズで、CX-3も近い。しかもこれらの車種はすべて後席と荷室が狭く需要を食い合った。
CX-30は車内をもう少し広げてファミリー層に対応する必要があった。
従って2021年2~3月のCX-30の登録台数は、2016年に登場したCX-5に抜かれた。
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新型車が登場するにつれ、相対的に古いクルマの評価は下がっていく。
ベストカーは今後も新型車と人気車の比較を行っていくので、常に最新の評価をチェックしてほしい。
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