ひと昔前だったら“乗り心地が良いクルマ=高級セダン”の公式が成立していたかもしれないが、イマドキのクルマは高級セダンから軽自動車に至るまで静粛性や快適性といった居住性に対してもしっかりと配慮がなされていることは周知のとおり。
乗り心地が良くて当たり前なVIPなクルマたちはさておき、ここでは単に“乗り心地が良い”というひと言だけでは片付けることができないほどの涙ぐましい大小さまざまな対策を講じることで「チョ~気持ちイイ」と叫びたくなる居住快適性を手に入れた大衆的な国産車をご紹介。
文/FK、写真/スズキ、トヨタ、日産、マツダ
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10代目のカムリは世界戦略の柱たる上質な乗り味も大きなアドバンテージ
TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)に基づくエンジン&プラットフォームの一新を受けて2017年7月に登場した10代目カムリ。
米国では2002年から15年連続で乗用車販売台数No.1を獲得するなど世界中で高い評価を受けているカムリだが、その現行モデルは磨き抜かれた美しいスタイリング、意のままの走り、クラストップレベルの燃費性能だけでなく、上質な乗り味もストロングポイントのひとつになっている。
上質な乗り味を実現するべく、足回りにはフロントに路面からの前後・上下の入力に対してしなやかに動いて衝撃を吸収するマクファーソンストラット式を、リアにはアーム類の最適配置によって安定性と応答性を高めたダブルウィッシュボーン式の新開発サスペンションを採用。また、重量物であるパワーユニットや乗員を低く配置することで重心高を下げて横揺れの抑制も図られている。
さらには、高い操縦安定性を生み出す軽量・高剛性ボディ、振動や静粛性に対応するべく最適配置された液体封入式のエンジンマウント、エンジン音やロードノイズの侵入を抑制するピラー内部の発泡材、キャビン内で気になる高いトーンの風切り音を低減するドアミラーのボルテックジェネレーターなど、枚挙に暇がないほどの大小さまざまな対策によって、トヨタの世界戦略モデルの柱たる乗り味を実現。
2018年8月に新設定されたスポーティグレードのWSではショックアブソーバーのロッドガイドブッシュ、ピストンバンド、オイルを専用開発することでカーペットライドと例えられる優れた乗り心地をキープしつつ、ライントレース性を向上させる大きな進化も果たしている。
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