最後のタイプRとなれば、価値は不変かも
続いては、国産メーカーでいち早く電動化に取り組み、2040年までに内燃機関のクルマの販売を停止すると発表したホンダにとって、純エンジン車の最後のタイプRとなるかもしれない。シビックタイプRだ。
現行型シビックタイプRは2022年9月1日に登場。ロー&ワイドのボディデザインを採用し、サイドシルガーニッシュやリアスポイラー などで空力性能を追求しながら、リアフェンダーをボディと一体化したしたことで、流れるような美しいデザインが特長。
インテリアでは、クルマに乗り込むときの高揚感と運転時に集中できる空間を、赤と黒を用いてハイコントラストに表現。直感認知性を向上させたノイズレスな視界を追求し、反射を抑えた偏光ガンメタリック塗装を採用するなど、ブラック基調のインストルメントパネルを採用している。
搭載しているエンジンは、先代モデルの 2L 直列4気筒VTEC ターボエンジンをベースに、ターボの刷新などにより、最高出力330ps、最大トルク 420Nm へ向上している。
高出力化したエンジンに組み合わされるトランスミッションは6速MT、究極のシフトフィールを目指し新設計のシフトレバー構造を採用。レバーの高剛性化と横方向のレバーのガタつき要素を排除し、ダイレクト感と節度感を向上させている。
さらに、サスペンションに採用した4 輪独立電子制御ダンパーのアダプティブ・ダンパー・システムの制御が、荒れた路面でも優れた運転操作によるクルマとの一体感とダイレクト感のあるハンドリングを実現している。
これだけのハイスペックながら、車両本体価格は499万7300円というのはバーゲンプライスだろう。もし、このタイプRをベースにMUGENやホンダアクセスがモデューロXのようなコンプリートカーを作れば、さらに高騰するのは従来モデルで証明されている。
公道を走行できるレーシングカーのGRヤリス
最後に取り上げるのは、GRヤリス。スイフトスポーツと悩んだのだが、やはり希少性という点でGRヤリスをチョイスした。その中で高騰が期待できるのは1.6Lターボエンジンを搭載したモデルだ。
2020年9月に登場したGRヤリス。欧州で販売されている3ドアヤリスのボディをベースに、アルミ素材のエンジンフード、バックドア、ドアパネルに加え、形状自由度の高いSMC工法で成形されたCFRP素材のルーフパネルを採用した公道を走れるレーシングカーだ。
RC、RZに搭載される1.6L直列3気筒ターボエンジンは、最高出力272ps、最大トルク370Nmを発生。組み合わされるトランスミッションはiMTと呼ばれる6速MTを採用。
駆動方式は、多板クラッチによる前後駆動力可変システム採用の新開発スポーツ4WDシステム“GR-FOUR”を採用し高い戦闘能力を秘めたホットハッチだ。
RCとRZのカタログモデルでも高値が期待できるが、2022年1月に500台で販売されたGRMNならば、さらに高い査定が期待できるだろう。
特にシビックタイプRやGRヤリスのようにレースで培った技術を導入したスポーツモデルの人気は色褪せない。こういったクルマは所有する悦びだけでなく、手放す時にも喜びを感じられるモデルなのだ。
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