ついに[フルモデルチェンジ]! 新型[BMW] 1シリーズ想像以上に出来が良い件

ついに[フルモデルチェンジ]! 新型[BMW] 1シリーズ想像以上に出来が良い件

 2024年6月に本国でフルモデルチェンジを発表したBMWのプレミアムコンパクト、新型1シリーズ。日本でも11月から販売されているその1シリーズに海外で試乗する機会を得た。新型1シリーズの秘められた実力に迫る!!

※本稿は2024年11月のものです
文:キムラ・オフィス(木村好宏)/写真:BMW AG
初出:『ベストカー』2024年12月10日号

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■意のままのドライブが快感!

2024年6月に本国でフルモデルチェンジを発表した新型BMW 1シリーズ
2024年6月に本国でフルモデルチェンジを発表した新型BMW 1シリーズ

 2019年から発売されてきた1シリーズ(F40)がフルモデルチェンジを受けて4世代目(F70)へと進化した。

 新型の象徴的な変化としてモデル名から「i」の文字が消えた。

 例えばM135iはM135となったのだが、その理由はBMWのエレクトリックブランド「iシリーズ」との混同を避けるため、同時に今やICEのほとんどが燃料噴射になっており改めてインジェクションを意味する「i」は不要となったためと説明されている。

 5年振りにフルモデルチェンジした1シリーズは、キドニーグリルの位置が先代モデルよりも低くなり、4つの縦型LEDデイ・ドライビングライトなどを採用。リアクォーターパネルには新たにシリーズを表す数字を型押しした小さなパネルが加えられ、フレッシュな印象を与えている。

 試乗車はトップモデルのM135 xドライブで、ピアノブラックコーティングのフロント大型スポイラーや両脇のエアスプリッター、リア周りは大型ルーフスポイラーとディフューザーの両脇に並んだ直径90mmのエグゾーストパイプなどがエクステリアの特徴となる。

 一方、インテリアは運転席に座るとスポーツステアリングホイールの向こうに10.25インチのデジタルメーターパネルと10.7インチのタッチスクリーンを組み合わせたカーブドディスプレイが広がっている。

 インフォテイメントのOSは最新のiDrive7.0である。ヘッドレスト一体型のスポーツシートはサイドサポートがしっかりしており、スポーツドライブへの期待を高めている。

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■バランス重視のパワー調整が気持ちいい

先代モデルからさらにウエッジシェイプのフォルムが協調されたデザイン。ホイールベースは先代と変わらない
先代モデルからさらにウエッジシェイプのフォルムが協調されたデザイン。ホイールベースは先代と変わらない

 フロントに横置きされているのは2L・4気筒ターボだが、最新のエミッション規制に対応した結果、最高出力は300ps、最大トルクは40.8kgmと旧モデルを下回る。

 BMWの説明によれば最終的にはバランスのよいパワー展開が可能になったという。7速のDCTを介して走り出すと確かに数字上のパワーロスは感じられない。むしろ高回転まで気持ちよく回るようになった感じがする。

 Mアダプティブシャシーと19インチタイヤ、そしてサイズアップされたブレーキは後輪重視の4WDセッティングも相まって、ワインディングロードでは意のままのドライブを楽しませてくれた。

 ただし周波数感応式(FSD)ダンパーの採用にもかかわらず、石畳のように連続した入力があった場合に、ややダンピングの遅れを感じる。しかし、それ以外では充分な快適性も保たれている。

 ICEモデルは消滅する運命にあるのはわかっているが、こうしたモデルの確実な進化はやや複雑な心境で、歓迎せざるを得ない。

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