■岡本幸一郎氏の評価「マイナーチェンジでここまでやるか! 絶妙な味付けに大感心!!」
見た目も立派になった現行型は、輸入プレミアムブランドを愛用してきた層が購入するケースが少なくないらしく、それを受けて最新版では装備の充実が図られた。待望のベンチレーション機構の付いたセミアニリンシートや、ヤマハと共同開発したという、いろいろビックリな高性能オーディオはその一環だ。
それだけでなく走りのほうも、より目の肥えた人にも気に入ってもらえるように相当に進化している。EV航続距離が100kmの大台に乗ったのはもちろん歓迎として、実は速さも乗り心地もハンドリングも、マイナーチェンジでここまでやるか、というほど変わっていて驚いた。乗り比べると違いは一目瞭然だ。
なかでもなるほどと感心したのが、ハンドリングだ。これまでも、とくにターマックモードにすると面白いようによく曲がって楽しく走れた。
それが新型ではニュアンスが変わって、よく曲がりながらも曲がりすぎないようにされていて、そこにしっとりとした味わいが加わり、無駄な動きが出にくく、結果的により意のままに操れる感覚が高まっている。
本当に絶妙な味付けに感心した。公道ではまだ乗っていないが、おそらく乗り心地もよくなっているはずだ。ただ欲をいうと、個人的に大好物だった従来の刺激的なコーナリングも、別のモードか何かで残してくれるとなおよかったかな……(笑)
●POINT採点チェック
・ハンドリング:9.5点
・加速性能:9点
・4WD性能:9点
・静粛性:8.5点
・乗り心地:8点
・コストパフォーマンス:8点
■竹岡圭氏の評価「従来型から買い替えても満足できるリニアリティの向上」
間違い探しか!? と言いたくなるくらい、外観に関してはほぼ変わっていませんが、そういう時のマイナーチェンジは中身にお金がかかってる!
御多分に漏れず、40万円UPのうち35万円がダイナミズムに使われたそうで、もう走り出しから違いがわかります。いま所有されている方が買い替えてもいいくらいの進化っぷりです!
これまではアクセルペダルの反応が鋭すぎて「あれ!? ちょっと出すぎちゃった」なんていうことが多く、特に出足でバタバタしちゃうことがあったんです。
そこが今回、滑らかになったおかげで……と言っても、カッタるくなったのかと誤解されるなかれ。決してそうではなく、ドライバーの感覚のリニアにより近づいたと思っていただくのが正解。
また、EV走行の距離が長くなったのもポイントのひとつ。実は電池がEV用からPHEV用に変更となっています。
熱を持ちにくくなって回生力も高まったので、効率よく充電池で走れる容量が増え、電子デバイスの反応もより素早くなり、S-AWCによる旋回性能も上がって、ひと筆書きでつながる爽快で安定感のあるコーナリングがしやすくなっています。
そこに加えて静粛性も高くなって、わかりやすく言っちゃうと、1ランク上のいいクルマになっておりました。
●POINT採点チェック
・ハンドリング:9点
・加速性能:9.5点
・4WD性能:10点
・静粛性:9.5点
・乗り心地:9点
・コストパフォーマンス:9点
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