ありがとう!! 決して忘れない!!! ステーションワゴンの王様だった[レガシィ]の36年

ありがとう!! 決して忘れない!!! ステーションワゴンの王様だった[レガシィ]の36年

 セルシオやR32GT-R、ユーノス・ロードスターと同じく、国産車のヴィンテージイヤーと言われる1989年にデビューしたレガシィ。自慢のメカニズムによる優れた走行性能などが世界で評価され、多くの人に長く愛されてきたスバルの基幹車だ。そんな同車も、先月末のアウトバック受注終了とともに消滅してしまった。そこで今回は、歴代レガシィのなかでキーとなるモデルをピックアップして振り返ろう。

文/木内一行、写真/スバル

豊かなボリューム感とダイナミックな流動感を持ち合わせたエクステリア。ブラックアウトしたグラスラウンドキャビンやブリスタータイプのフェンダーが、スタリッシュかつ走りを感じさせる。ターボ仕様はボンネットにエアダクトを装備(初代BC/BF)
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「伝統のメカニズムで世界に挑んだニューカマー」 初代BC/BF

26年間ありがとう!! そしてさようなら! 一時代を築いた[レガシィ]の軌跡
豊かなボリューム感とダイナミックな流動感を持ち合わせたエクステリア。ブラックアウトしたグラスラウンドキャビンやブリスタータイプのフェンダーが、スタリッシュかつ走りを感じさせる。ターボ仕様はボンネットにエアダクトを装備(初代BC/BF)

 新世代のグローバルカーとしてスバルが送り出したレガシィ。「大いなる伝承物」を意味する名が与えられた同車は、世界に通用するクルマを目指し、車体からエンジンまでゼロベースで開発された。

 レオーネよりもひと回り大きいボディは、ボリューム感とダイナミックさが融合したスタイリング。セダンのほかにレオーネ譲りのツーリングワゴンもラインナップされた。

 世界で戦える走りを生み出すパワーユニットは新開発水平対向4気筒のEJ型で、メインは2リッターのEJ20。最強バージョンのDOHCターボは、水冷式インタークーラー装着で220ps(セダンRS)を発揮したのである。

 駆動方式はFFの他にフルタイム4WDを設定。その4WDは5MT車がビスカスLSD付きセンターデフ式、4AT車はアクティブトルクスプリット式と、ミッションにより仕様が異なるのがポイントだ。

 このように、自慢のメカニズムを搭載したレガシィは高い運動性能を売りとし、レオーネと同じようにWRCにも参戦。90年から93年のシーズン途中まで活躍した。

 一方、ツーリングワゴンは、スキーブームの後押しもあってブレイクし、そのなかでも後に追加されたフルタイム4WDとターボを組み合わせた「GT」は快速ワゴンとして爆発的なヒットを生み出したのである。

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「ワゴンはワゴンらしく、セダンはよりスポーティに」 3代目BE/BH

 初代でその名を世界に轟かせ、正常進化を果たした2代目で確固たる地位を築いたレガシィ。

 1998年に登場した3代目は、まずツーリングワゴンとクロスオーバーのランカスターがモデルチェンジ。「レガシィを極める」というなんともド直球な開発テーマで勝負してきた。

 具体的には、走りと安全のレベルアップのために、すべてのコンポーネントを一新。

 さらに、セダンからワゴンを作るのではなく、ワゴン専用車として開発。新たに採用されたマルチリンク式リアサスペンションはワゴンに最適なメカニズムで、「走り」「安全」「ワゴンユーティリティ」のベストバランスを追求したパッケージングとなっている。

 そして世界トップクラスの走りを手に入れるため、駆動方式は4WDに統一。「PHASEⅡ」と名付けられた改良版EJは、2リッターツインターボを筆頭に、同DOHC、同SOHCリーンバーン、2.5リッターDOHCの4種を搭載。後に6気筒3リッターも追加された。

 セダンは「B4」のサブネームをつけて約半年遅れで登場した。

 ワゴンに対するセダンのメリットである身軽さを生かし、「4WDロードスポーツ」をコンセプトにした走りのセダンへと特化。そのため、スポーツグレードに絞った車種展開とし、当初のエンジンは2リッターターボと同DOHCの2種となった。

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次ページは : 「レガシィ史上最高傑作との呼び声も高い中心モデル」 4代目BL/BP

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