■高速道路の燃料価格はどうすれば値下がりするのか?
では、解決策はあるのだろうか?
割高な燃料価格を下げるために上限価格を復活させたら、ますますSAスタンドの撤退が相次いで、ドライバーにとっては逆に不利益になる可能性が高い。
となると、逆転の発想が必要になる。
スタンドの経営をNEXCO側が引き継いでチェーン化し、SAと一体のサービスを提供するようにしたらどうだろう。
高速道路民営化によって、SAPAのサービスは飛躍的に向上した。NEXCO各社にとっては、SAPAは唯一、攻めの経営努力によって収益を向上させられる場なのだ。なにしろ勝手に料金値上げはできないし、制限速度を上げるなどのサービス向上(笑)の自由もない。本線上でできる経営努力は、維持修繕コストの削減のみである。
つまりNEXCO各社にとって、SAPAは「宝」だ。その宝の最大の弱点はスタンド。燃料価格は高いし、メンテナンスサービスもほぼない。
別にNEXCOの直営である必要はないが、SAPAの魅力アップ活動の一般として、スタンド改革に乗り出すべきではないか。それによってさらに集客を増やし、収益を向上させることは決して不可能ではないだろう。スタンドにカー用品店を併設し、クルマとじっくり向き合う空間を作ったっていいはずだ。
SAのスタンド撤退問題も、路線ごとのサービス向上の一環と考えて、NEXCO各社には真剣に取り組んでもらいたい。そのために、100%株主である国を代表して、国交省も後押しすべきだ。株主の意向は巨大な影響力を持つのだから。
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