日産復活への道は前途多難!?
鈴木:というなかで、日産は2024年度に6700億円という巨額の赤字を出したけど、短期的に復活する展望はあるのかねえ?
国沢:ないでしょう。短期的に売れそうなクルマが出る見込みがないうえに、しばらく赤字が続きそうなんだから。円高傾向なのと、トランプ関税も日産には特に痛い。
ベストカー:日産は資金繰りも心配です。
国沢:資金は社債の償還に加え、ルノー株の買い戻しでも出費がかさむから、対策を練らないと資金が底を突くまでの時間は長くないかもしれない。
鈴木:日産はいいクルマを造れるスタッフがいるのに、e-POWERが北米に投入されなかったのを筆頭に、経営陣がとにかくダメというのが深刻。
国沢:日産は、チョンボした役員が担当を変えてまだ残ってたり、経営陣がデタラメなのも大問題。それでも日産というのは日本にとって大事なメーカーだけに頑張ってほしい。
鈴木:日産復活へのシナリオを個人的に考えるなら、どこかのプライベートファンドが買って、最終的にホンダと合併かなあ。
国沢:日産は優秀な人が多いだけに雇用が守れるし、ビジョンがあれば資金調達もしやすくなるだろう。
そしてついでに、公用語を日本語にして、給料だけ高い外国人スタッフにはお引き取り願うと。
鈴木:これだけ会社がダメになったら、社外含め役員総退陣というのが普通なのに、日産ってそうじゃないのがある意味スゴイ。
とはいえ、再建に向け大事なクルマに関しては、上海モーターショーで出たN7に期待が感じられたのは救いかな。
国沢:N7は価格安いし、有望。ただ、日産お家芸の社内抗争に巻き込まれないかだけ心配。
鈴木:ホント、日産ってエンジニアはじめ現場の人はいい仕事するだけに残念。
鳴り物入りのラージ商品群が伸び悩むマツダ
国沢:次に危ないのが目立ってないけど、意外にもマツダかと。まず2025年クルマが出る可能性が低い。
鈴木:さらに国内生産の割合が高いから為替やトランプ関税の影響が一番大きい。
国沢:それだけにもう緊縮財政が始まったらしく、これでは何もできないのが非常に辛い。まあ、ラージを推進した勢力が残した負の遺産をどうするかが大変。
渡辺:ブランディングを含め、デザイン関係の力が強くなり過ぎたせいも大きい感もありますね。
国沢:ラージはエンジン、ミッション、プラットフォームとほとんど新開発で莫大な資金を使ったのに、売れていない(2025年4月の日本でCX-60と80を足して約1000台)というのはホントに厳しい。
この前のSKYACTIV戦略は生産ラインを増やさないとか、最低限の投資で収益が大きく増やせたのがよかっただけに、ラージは空振り具合が目立つ。
ベストカー:マツダは世界的に見ても売れているクルマがCX-50くらいなのも深刻に感じます。
鈴木:マツダは、北米の大きな生産拠点がメキシコというのもトランプ関税に対して大きな痛手になりそう。
だからといって、アメリカに工場を作るというのも投資が莫大なだけに、アラバマのトヨタとの合弁工場を拡張してマツダの生産ラインを増やしてもらう手がいいかも。
渡辺:マツダはラージ以外、とにかく商品が古くなって競争力が低下しているのが低迷の元凶。


コメント
コメントの使い方何を言っても、ユーザーが欲しいと思った商品を、出せる会社が残っているでしょう。
日産は、自分たちが作りたい車だけしか販売してない、ユーザーを向いてない。
だから、ユーザーからそっぽを向かれている。「殿様商売」の極み。
値引きで気を引こうとしているが、欲しいものが無い。再建は難しい。