いまの人たちタバコマークのスイッチってなんだか知ってる? 電源取りにも使えるソケットもじきになくなりそう!?

いまの人たちタバコマークのスイッチってなんだか知ってる? 電源取りにも使えるソケットもじきになくなりそう!?

 クルマの装備のひとつである「シガーライター」を知っているだろうか。アラフォー以上のドライバーであれば、アレね! となるかもしれないが、今の30代以下の世代では、存在や使い方を知らない人も多いだろう。昔は、車内にほぼ必ずあった灰皿も消え、シガーライターも立場が無くなってしまったのだろうか。昔懐かしい装備、シガーライターを振り返っていこう。

文:佐々木 亘/画像:ホンダ、Adobe Stock(トビラ写真=@Adobe Stock)、ベストカーWeb

【画像ギャラリー】もはやタバコも電子の方が主流だし…… シガーソケットどころかアクセサリーソケットもそのうちなくなる!? (3枚)画像ギャラリー

タバコを吸うのには場所を選ぶ

いまではアクセサリーソケットが主流だが、シガーソケットを電源として使用することも可能(chihana@Adobe Stock)
いまではアクセサリーソケットが主流だが、シガーソケットを電源として使用することも可能(chihana@Adobe Stock)

 昭和から平成の初めごろまでは、タバコをどこでも吸えた時代。今の若い人たちには想像もできないだろうが、新幹線でも飛行機でも、それこそオフィスの自分のデスクでタバコを吸うことが出来たのだ。クルマの中でもタバコを吸うのは当たり前。だからこそ、タバコに火をつけるためのシガーライターというものが、当時のクルマには当たり前に付いていた。

 しかしながら、乗り物や公共施設でタバコが吸えなくなり、今では路上喫煙も場所を選ぶ。クルマの中も、プライベートな空間でありながらタバコを吸ってはいけないような雰囲気になってきた。喫煙率も減少していき、クルマからは灰皿もシガーライターも姿を消してしまっている。

 ただ、シガーライターの名残は現在も残る。それが、多くのクルマに標準搭載されている「アクセサリーソケット(DC12V・120W)」だ。コンセントとは違う丸い穴が、インパネ下部にあると思う。このソケットは現在給電用として使われるが、一昔前はここからタバコの火種を取っていた。

使い方を覚えておくとエモいかも

シガーライターをソケットから取り外しタバコに火をつけることができる(andranik123@Adobe Stock)
シガーライターをソケットから取り外しタバコに火をつけることができる(andranik123@Adobe Stock)

 シガーライターとは、文字通りタバコに着火するためのライターだ。少し古いアニメなどを見ていると、キャラクターがクルマのインパネに手を伸ばして、シガーライターを持ちタバコに火をつける光景を見ることができる。

 かつてはどのクルマにも標準装備されていたもの。その使い方はタバコから煙が出ているマークのノブをシガーソケット(アクセサリーソケット)に押し込み、押し込まれたノブが数秒後に元に戻ると準備完了。ノブを抜き取ると、先端の電熱線が真っ赤に熱を帯びていて、タバコに火を付けられるというものだ。

 2000年代以降、急速に新車から姿を消してしまったシガーライターは、現在ほとんどの新車に付いていない。一部、ディーラーオプションで設定されている車種があるが、ほとんど絶滅してしまった。

 それだけに、使い方を知っていると少々エモそう。若い人たちが旧車に乗った時に、車内でスマートにシガーライターをセットして、タバコをふかそうものなら、オジサンたちは感涙モノ。使うことはほとんど無くても、使い方は覚えておいても良いのではないだろうか。

そのうちアクセサリーソケットも消えてしまうかな

2025年9月4日に発売のホンダ プレリュード。USBポートがタイプC用になったと話題。そのうちアクセサリーソケットもなくなっていくのか?
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 今のところ、シガーライターが存在していた名残のアクセサリーソケットは残っているが、最近のクルマは給電するにもアクセサリーコンセントやUSBの給電ポートが数多く用意されており、アクセサリーソケットから電源を取らなけらばならないということも減ってきた。

 さらにタバコ自体も加熱式のものがシェアを伸ばしており、タバコに火をつけるという仕草もゆくゆくは減っていくのであろう。シガーライターのみならず、アクセサリーソケット自体も不要になっていくことが予想される。

 タバコを吸える環境が激変した現代から見ると、シガーライターはクルマとタバコの相性が良かった時代の遺品のようなもの。灰皿同様に、もう復活することは無いだろうが、クルマについていた特別な器具であることに違いはない。

 シガーライターを昔のものと一蹴せずに、存在と使い方だけでも、末永く覚えておいてほしいものだ。

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