昔はエンジン始動時に「儀式」が必要なクルマもあった。技術が進歩していないせいで運転者がそれをカバーしないといけないクルマも。ただ、現代のクルマに乗るなら、自身の運転習慣もアップデートしないと……。
文/山口卓也、写真/写真AC
【画像ギャラリー】今となっては信じられない運転習慣とは?(6枚)画像ギャラリー軽くアクセルペダルを踏んでからエンジン始動
これは始動時に軽くアクセルペダルを踏むことでキャブレターからガソリンを少し送り、エンジンをかけやすくすることが目的だった。
インジェクション車全盛となった現代では、もはや旧車以外には見かけることのない(オートバイの世界ではまだ新車で買えるキャブレター車があるが)、キャブレター搭載車で行われていたエンジン始動時の儀式。
かの有名なGT-Rの元祖・初代スカイラインGT-R 2000ハードトップ(KPGC10)は、ソレックス製3連キャブ(40PHH型)を装備。その極寒時の始動方法として当時のマニュアルにもしっかり「2~3回ほどアクセルペダルを踏み、加速ポンプを作動させて……」などの、今なら「ええっ!?」な記載があったのだ。
このように、かつてのキャブレター車のなかには「季節の変わり目には始動できない日もある」くらい扱いが難しいものもあり、だからこそ「自分でなければ始動させられない!」とオーナー心を激しくくすぐったものだった。
ただし現代では、エンジン始動時のガソリンと空気による混合気の割合はコンピューターが自動制御するため、まったく無駄な行為ではあるが……。
高速道路では車間距離を詰めたほうが風圧減により燃費が良くなる
「スリップストリーム」という言葉を聞いたことがあるだろう。高速走行するクルマの後ろに発生する、気圧が低く空気抵抗の少ない領域のことだ。
モータースポーツの世界で、前車にギリギリまで寄せてスリップストリームに入り、直線の高速区間で一気に追い抜くシーンがまさにこのスリップストリームを利用した戦術として知られている。
この戦術は、エンジンが人間という小出力の自転車ロードレースの世界では日常的に見られ、街乗り自転車においても前車の真後ろにピッタリつくことで大幅に体力温存できるほどの効果がある。
自転車では、空気抵抗が一気に増加する時速30kmを超えたあたりからライダー自身がこの効果を強烈に感じられるという。
これは風圧をモロに受ける大型トラックも同様で、ある走行実験では車速80km /h、車間4mの隊列走行だと燃費は15%向上したという。
【違法なので一般道では厳禁だけど理屈として知りたい】スリップストリームは普通のクルマでも効果があるのか?
よって、前車にピッタリとついて走る方法は昔のトラック運転手の間では「燃費走法」と呼ばれて高速道路上で頻繁に行われていたようだが、現在では「あおり運転」と言われるのは間違いない。
さらに、2020年6月30日施行の妨害運転罪により車間距離保持義務違反が厳罰化されており、最大で懲役3年または50万円以下の罰金、免許取り消しにもなる!








コメント
コメントの使い方平成になったら、もう、そんなやつおらんかったやろ。ATばっかだったし。
初心者じゃないんだから、ブレーキの解除とドライブへの変更を忘れるわけない。何十年も乗ってるがそんな事は一度も無い。緊急時の為のものなら、何故ドライブの直ぐ側にニュートラルが有るのか?
MTでクラッチ踏み続けてたらプレートに負荷が掛かり続けるのだから、踏んで待つのがデフォルトな人なんて時代関係なく少数