「RAV4」や「ロッキー」などかつて消滅した国産車の復活がトレンドに! 復活を遂げた最新モデルの気になる評価は?
最近、一度日本市場から消えながら“再投入”され、復活を果たしたクルマが続々と現われている。
2016年に日本市場では一旦、絶版となったRAV4は2019年4月に新型を発売。復活後、SUV販売台数No.1を記録するなど話題となっている。
だが、そんな復活車たちが再投入された意味は果たしてあったのかどうか、本稿ではそんな7台の復活車に対する“通信簿”を付けていきたい。
文:国沢光宏、永田恵一
写真:編集部、HONDA、TOYOTA
ベストカー 2020年3月10日号
【画像ギャラリー】本稿登場!! 全復活車のカムバック前の姿は??
【1】トヨタ RAV4/2019年4月発売
新型RAV4の売れゆきは驚くばかり! 驚くべきことに米国じゃ毎月4万台以上売れており、2019年のベストセラーカーになってしまった! 日本でも発売と同時に大量のバックオーダー入って絶好調! トヨタにとって10年ぶりの日本カーオブザイヤーを獲得したほど。
この流れは日米に留まらない。欧州や中国でも高い評価を受けており、トヨタにとって久しぶりの大ホームランとなった感じ。
なぜRAV4は高い評価を受けているのだろう? こらもう簡単。2000cc、2500ccのベースエンジンもハイブリッドも、ライバル車と比べて圧倒的に燃費良く、世界中の燃費規制をクリア可能。
SUVにとって重要な悪路性能も、このカテゴリーのベンチマークになっているフォレスターに勝るとも劣らず。それでいて価格は決して高くない。売れるクルマの要素をすべて持っていると言ってよかろう。
ということで評価は「たいへんよくできました」。
【国沢光宏】
【2】ダイハツ ロッキー/2019年11月発売
初代ロッキーはスズキ エスクードの対抗馬だった。当時、日本でクロカンブームが始まり、どのメーカーもパジェロのようなクルマを作った。
ただ、ダイハツにクロカンのイメージはまったくなかったうえ、当時は「2匹目のドジョウ」などと言われたものである。実際、クルマの出来もイマイチで、売れゆきは伸び悩んだ。
一方、復活したロッキーを見ると、良い狙い目である。そもそもダイハツの単独開発じゃなく、最初からトヨタで販売することが前提。
そのため初代ロッキーのような「ドロナワ感」もなく、私のようなクルマにウルサイ爺さんが乗っても、一世代前の自動ブレーキ性能を除けば「こらいいね!」。
自動ブレーキさえホンダや日産の軽自動車と同じレベルになったら、まったく不満なし。ということで「たいへんよくできました」をあげたいところながら、自動ブレーキに足を引っ張られ「よくできました」。
【国沢光宏】
【3】スズキ アルトワークス/2015年12月発売
初代アルトワークスは、自動車業界に激震を与えた。私ですら初めて試乗した際「なんじゃこりゃああああぁぁ!」とぶったまげましたね!
軽自動車と思えないほど速いだけじゃなく、楽しくてコントローラブルでした。当時、日本の至るところに存在した「ワインディングロードのようなテストコース」で全開走行を楽しんだものです。
翻って「帰ってきたアルトワークス」に乗ったらガックリ! そもそもターボ積んだふつうの軽から一歩も出ていない。せっかくのレカロシートはそう思えないほど高い位置にセットされているためインパクト薄め。
重心だって高いのだろう。コーナーで攻めると初代と違ってトリッキーな挙動になる。日本のクルマ好きは慧眼だ。復活直後こそ話題になったアルトワークスながら、今やメディアにも取り上げられず、忘れ去られた存在になりつつあります。
評価は「がんばりましょう」。
【国沢光宏】
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