新型CX-5の日本発売は2026年後半か!?
CX-5が新型にフルモデルチェンジする。2025年9月下旬、販売店に尋ねると以下のようにコメント。
「フルモデルチェンジは2026年度中に実施される。おそらく2026年の後半だろう。1年以上先だから、今のところ詳細は未定だ。現行型の受注も止まっておらず、現行モデルはすべてのグレードを注文できる」。
それでも2025年7月には、次期CX-5(欧州仕様)の概要やデザインが公表された。まず外観は、現行型の路線を踏襲したスポーツ指向だ。ボディは主に前後方向に拡大され、全長は4690mm、全幅は1860mmになる。
次期CX-5の全長を現行型と比べると115mm長く、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)も同じ数値だけ拡大されて2815mmに達する。ボディを拡大した分だけ後席の足元空間なども広がると思うが、運転のしやすさは損なわれる可能性がある。
最も気になるのはパワーユニットだ。次期型では、現行型で人気のディーゼルが廃止され、発売当初は直列4気筒2.5Lガソリンエンジンにマイルドハイブリッドを組み合わせる。

2027年には、新たに開発された2.5LガソリンのSKYACTIV-Zを使ったストロングハイブリッドも加わる。ディーゼルはCX-60やCX-80が搭載する直列6気筒のみになる予定だ。
今のSUVではハイブリッドが急増しているが、CX-5の個性はディーゼルの搭載にある。CX-5のスポーティな内外装とディーゼルの高い駆動力は親和性が高く、CX-5の国内販売総数の内、60~70%はディーゼルが占める。このエンジンを失うことは、国内市場では痛手になる。
価格も大切だ。次期型の詳細は未定だが、現行型では、ガソリンエンジンと比べた時のディーゼルの価格アップを前述の約32万円に抑えた。昨今の原材料費の値上げと次期型がマイルドハイブリッドを採用することも考えると、少なくとも現行型のガソリンと比べて、30万円前後は値上げされる可能性が高い。
そうなると新型CX-5のマイルドハイブリッドの価格は、現行ディーゼルと同等か、それ以上に高くなるかも知れない。2.5Lハイブリッドの中級グレードが、現行XDブラックセレクションと同等の350万円から380万円になるわけだ。
2027年に登場する新型CX-5のストロングハイブリッドは、マイルドハイブリッドに比べて50万円前後は高いだろう。現行型に設定されたブラックセレクションのような価格の割安なグレードでも400万~430万円に達する。この価格はトヨタハリアーハイブリッドの中級グレードになるG(430万1000円)と同等だ。
つまり新型CX-5が割高になっても、ハリアーと比べれば価格や買い得度は同等だが、それなら多くのユーザーはハリアーを選ぶだろう。CX-5が従来と同様の高人気を保つには、ハリアー、RAV4、エクストレイルなどでは得られないマツダの世界観に合った独自の価値と、割安な価格が求められる。現時点では独自の価値が分からない。


コメント
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CX-5が従来と同様の高人気を保つには、ハリアー、RAV4、エクストレイルなどでは得られないマツダの世界観に合った独自の価値と、割安な価格が求められる。現時点では独自の価値が分からない。