放置したら修理代爆上がり!? 「ケチった代償が大きい」消耗品に要注意

走行中のロードノイズや振動を感じたらタイヤをチェック!

放置で修理代爆上がり!? “ケチった代償”が大きい消耗品に要注意
タイヤの側面に数か所ある三角の印がある部分(スリップサイン)を確認し。その部分の溝が1カ所でも途切れている場合は保安基準である溝の深さ1.6mmを下回っており、交換が必要だ

 ブレーキ同様、クルマの安全性に関わる重要な消耗パーツといえるのがタイヤ。

 タイヤはクルマを構成するパーツのなかでも唯一路面と触れているものだけに、劣化や摩耗が進めば乗り心地の低下や燃費の悪化、さらにはパンクといったトラブルを引き起こすことも。

 万一、走行中にパンクし、そのまま走り続けてしまうとホイールやボディ、サスペンションといった周辺パーツに損傷を与えるのはもちろん、変形したタイヤからの発熱による車両火災や、ブレーキやハンドルが利かないことが原因での事故にもつながりかねない。

 タイヤの寿命は新品での使用開始から4~5年程度といわれている。これはタイヤの主な素材であるゴムが、製造から4~5年程度で硬くなり、ひび割れなどを起こしやすくなるため。

 また、走るごとに表面が減っていくタイヤは約30,000kmの走行で溝の深さが車検の基準値である1.6mmに達するといわれているだけに、前回交換してからの走行距離にも気をつけたい。

 いっぽうで、こうした年数や距離に達していないタイヤでも、走行中の振動やロードノイズが出る場合はチェックが必要。

 スリップサインが露出していないか、タイヤの表面にゴムの劣化によるひび割れはないか、異物を踏んだことによるキズはないか、溝の一部のみが偏摩耗していないか、といったポイントを早めに確認するようにしたい。

 さらにタイヤの寿命は、走り方や管理の仕方でも大きく変わってくる。

 急ブレーキや急加速といったタイヤに負担をかける運転を控えるのはもちろん、定期的な空気圧のチェックや、ローテーション、ホイールアライメントの適正化、保管時の適切な管理など、日常的にタイヤを労わるようにすることで、突然のトラブルを回避することができるはずだ。

ハイブリッド車でも起こりうるバッテリーあがり

放置で修理代爆上がり!? “ケチった代償”が大きい消耗品に要注意
ハイブリッド車やアイドリングストップ機能搭載車で停車中もエンジンが自動停止しない場合は、バッテリーが弱っている可能性が考えられる

 ある日突然、クルマのエンジンがかからなくなるバッテリーあがり。

 バッテリーあがりは、JAFのロードサービスの出動依頼の理由として全体の4割以上(2024年度統計)を占めるダントツの第1位となっているほど、日常的に起こりうるトラブルだ。

 自宅の駐車場でならともかく、遠出した際の外出先や高速道路でのバッテリーあがりは、修理費に加え、レッカーや代車の手配、その後の交通費などが必要になることもありうるため、手痛い出費を抑えるためにも、バッテリーが弱っている際に出るサインを見落とさないよう注意したい。

 一般的にクルマのバッテリーの寿命は2~3年程度といわれているが、これはあくまで目安であり使用する頻度や環境によって寿命が長くなったり、反対に短くなったりすることがありうる。

 前回の交換や点検からまだ1年ほどしか経っていない……と思っても、クルマのバッテリーは意外と消耗しているかもしれないのだ。

 バッテリーの正確な状態を知るには測定機器やツールが必要になるが、そうした機器が無くても、停車中にヘッドライトが暗くなる、エンジン始動時のセルスターターに元気がなくエンジンの始動がワンテンポ遅い・かかりが悪い、パワーウィンドウの開閉が遅い、といった症状が出始めたらバッテリーの劣化を疑っていいだろう。

 またハイブリッド車やアイドリングストップ機能を搭載したクルマの場合は、本来アイドリングストップが作動する場面でエンジンが止まらないというケースも。

 これは始動と停止を繰り返し行う際、弱った補機用バッテリーが十分な電力を供給することができず、負担がかかっている証拠。

 ハイブリッド車の場合はたとえ駆動用のバッテリーが充電されている状態でも、補機用バッテリーが消耗し使用できなくなれば、システムを起動できず、ガソリン車のバッテリーあがり同様に走ることができなくなってしまう。

 クルマのバッテリーは長期間放置してしまうと自己放電により電圧が低下し、寿命も短くなってしまう。

 できることなら定期的にある程度長い距離を走り、バッテリーを健康な状態に保つよう心がけたい。

次ページは : 劣化したエンジンオイルは、エンジンを壊す原因にも!

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