日常使いでは軽視されがちなチェックも怠るべからず
一般道では見過ごされがちだが、タイヤの空気圧管理も極めて重要だ。適正でない空気圧は、タイヤの偏摩耗を招くだけでなく、サスペンションブッシュへの負担やハンドリング悪化につながる。特にサーキット走行を行うなら、精度の高い空気圧計は必須だ。
ブレーキについても同様である。多くの人はパッドやブレーキシステムのエア抜きだけを気にするが、高温下ではキャリパーのシールやホース、さらにはキャリパー剛性そのものが影響を受ける。
私は赤外線温度計を常に携行し、走行後にブレーキローターやキャリパーの温度を測定していた。500度を超えるような状態は、車種を問わずブレーキに深刻なダメージを与える。
外見に異常がなくとも、剛性は確実に低下する。ペダルストロークの変化は、そのサインだ。
違和感の言語化にメンテナンスの肝がある
意外に思われるかもしれないが、私は911ターボのサスペンションのスプリングやダンパーを交換することはしなかった。メーカーがどれほどの時間と情熱を注いで開発しているかを知っているからだ。
ポルシェも、自身も開発に携わった三菱 ランサーエボリューションも、純正状態での完成度は極めて高い。安易な変更は、バランスを崩すリスクの方が大きい。
結局のところ、メンテナンスの肝は異常を感じ取ることに尽きる。音、振動、ステアリングの手応え、ブレーキの踏力。そこに現れる小さな変化を見逃さない。そして、それを正確な言葉で整備士に伝えることだと言える。
何となくどこかがおかしい。ではなく、右リアのダンパーに違和感がある。と伝えられれば、整備は格段に効率化される。プロ(ドライバーとして)がやっているメンテナンスとは、特別な工具を使うことではない。
クルマの声を正確に聞き、それを正しくフィードバックすること。今も私は、それが最も重要だと考える。
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