シビックよ、どこへゆく? 超名門車が沈んだのはホンダのせいか? それとも?? 

■ホンダの今後を左右するのは

 CR-Vも、トヨタのRAV4が昨年度12位の販売実績であるのに対し、ベスト50に名前がないほど格段の差だ。

2018年に登場した日本市場向けCR-V(5代目)

 RAV4はCR-V以上に日本市場への空白期間は長かったが、フルモデルチェンジの機会をとらえ、商品性を高めるだけでなく積極的に宣伝し、日本カー・オブ・ザ・イヤーの受賞を狙うなど、消費者の心を取り戻す努力を怠らなかった。

トヨタ RAV4(写真は今夏登場予定のPHV)。5ヶ月連続で月間販売台数1位を記録し(SUV部門)、日本カー・オブ・ザ・イヤー(2019-2020)も受賞。RAV4としては初の受賞となる

 ホンダ車のなかでも新型フィットは、グローバルカーの位置づけとはいえ、「日本に最適なコンパクトカー」であることを開発の柱とし、それを世界的価値へ高めていく、と田中健樹LPLは開口一番に主旨を語っている。

 実は、シビックもCR-Vも、試乗をすれば商品性は高い。

 要は、開発者や経営者を含め、クルマに対する個人の志の有無が現在の好不調を生み出している。単にメーカーのせいとか、日本の消費者のせいではない。

 そのうえで、グローバルカーの位置付けであるとはいえ、販売する市場の地域性や消費者の意向を汲み取れなければ、今後も売れ筋の市場に偏った車種でしかなくなってしまうのである。

今夏登場予定のシビック タイプR。消費者の“必要”は、満たせるだろうか

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