ペナルティで無念のリタイヤに… 6SS全ステージベストでも届かなかった! 全日本ラリーで起きた“まさかの裁定”と苦渋の決断とは

ペナルティで無念のリタイヤに… 6SS全ステージベストでも届かなかった! 全日本ラリーで起きた“まさかの裁定”と苦渋の決断とは

 まさかのペナルティによって、全日本ラリー選手権は苦しい結末を迎えることになった。速さでは誰にも負けなかった週末。それでもラリーは速いだけでは戦えない競技だと痛感した一戦だった。悩み抜いた末に下したリタイヤの決断と、その裏にあった想いを綴りたい。

文/写真:新井大輝

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全SSトップタイムも“まさかのペナルティ”で暗転

全SSベストで圧倒しながらも、思わぬペナルティで流れが一変した
全SSベストで圧倒しながらも、思わぬペナルティで流れが一変した

 さて、全日本ラリー速報を毎日頑張ろうと思っていたのも束の間、今回のラリーはleg1が終わってからペナルティが出るという情報があったので、一旦気持ちと情報が落ち着いてから発信しようと思っていたらこのタイミングになってしまいました。

 今回の全日本ラリー選手権では何が起こったのかというと、SS1スタート前にコドライバーが車両へ触れてはいけないゾーンで車両を触ってしまったことで3分のペナルティが発生してしまいました。

 すぐさま“失格”にならなかっただけ、まだ温情の裁定だと思っています。6つのS S全てステージベストで刻み、30秒以上のリードを築きましたが、結果的には大き過ぎる代償を払う羽目になりました。

 日曜日はペナルティのみなので走れたのですが、ここで走ってしまったら今回のミスの重みであったり、本人の責任感が薄くなってしまうような危うさを孕んでいたので、苦渋の決断でしたがリタイヤをする事にしました。スポンサーの皆様や応援してくれたファンの皆様には本当に申し訳ございませんでした。

 チームにもスポンサー様にも事情を説明し、頭を下げ、翌日のスタートリストが出た後も出走するか否か最後の最後まで悩んで悩んで、断腸の思いでこの決断に至りました。

「本当に伝えたかったこと」 苦渋の決断に込めた想い

リタイヤ決断の裏には、ラリーと真剣に向き合う覚悟があった
リタイヤ決断の裏には、ラリーと真剣に向き合う覚悟があった

 実は前戦のSAGAラリーでもコドライバー側で似たような事象が起こりかけており、厳重に注意していた矢先の出来事でもあったので、上辺だけの言葉で注意するよりもこっちの方が本当の意味でラリーの向き合い方に気づいてくれるかなと強く思いました。

 自分のラリーへ懸けている想いであったり、チーム員ひとりひとりの想いであったり、スポンサー様であったり、ファンの方々であったり、本当に数えられないほどの人たちの協力があって私たちは活動できています。

 これがどれだけ幸せな事で、どれだけ恵まれているのか。そんなことが少しでも良い。ほんの少しでも良いので伝わって欲しいと願っています。もちろん結果は大事かもしれませんが、それ以上に大事なことは感謝をもって今に向き合い直向きに努力を続けることです。

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悔しさを糧に……WRC JAPANへ向け再出発

悔しさを胸に、WRC JAPANへ向けて再び前を向き始めた
悔しさを胸に、WRC JAPANへ向けて再び前を向き始めた

 “努力と思っているもの”は99%すぐに直結するものではないかもしれません。それでも1%でも次に繋がるように日々頑張ることで少しずつでも物事は好転していくものだと思っています。以前の己より一歩でも、半歩でも良いから成長して欲しいなと常に願っています。

 WRC JAPANまであと2週間しかありませんが、この悔しい思いをバネにして私も成長できるように日々自分の課題に向き合っていきます。リタイヤを決断した土曜日より数日経った今の方がより悲しくて、悔しい思いを噛み締めていますが、これもまたラリーという競技の難しさや、おもしろさのやもしれませんね。

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