“過去イチ”と言われたはずが…消えた名車の悲しい末路

約3年間で売れたのはわずか約1800台……“コスパに難あり”だったHonda e

“過去イチ”と言われたはずが…消えた名車の悲しい末路
日本ブランド初のドイツ・カー・オブ・ザ・イヤー大賞受賞や、ワールド・カー・オブ・ザ・イヤーのワールド・アーバン・カー受賞など、Honda eはグローバルで高い評価を獲得した

 2020年10月に発売されたHonda eはEVの本質を見つめ、柔軟な発想で未来を見据えて作り上げた次世代モビリティだけあって見どころは満点だった。

 しかし、年間1000台の国内販売計画に対し、約3年間での累計販売台数が約1800台と販売は伸び悩み、2024年1月で生産終了に。

 そんなHonda eの最たる特徴は、世界初となる5つのスクリーンを水平配置するワイドビジョンインストルメントパネル。

 8:3の横長ディスプレイを活かしたインターフェースもHonda eの大きな特徴だった。6つのアイコンからアプリを起動できるほか、アプリの使用履歴を表示したり、運転席側のアプリを助手席側で立ち上げたりすることも可能だった。

 さらに、運転席側ではナビのルート検索を表示しながら、助手席側では好きな曲を探すといった“ふたり同時操作”にも対応。会話の流れを理解しながら目的地を案内する音声認識機能なども備え、ここでは説明しきれないほど先進機能が満載されていた。

 円を基調としたエクステリアも新しい時代になじむシンプルでモダンな印象を醸し出し、インテリアもシンプルで心安らぐリビングのような空間が演出されていた。

 いっぽう、パワートレーンもコンパクトで優れた基本性能を実現するべく専用で開発。

 大トルクを発生するモーターを使用してその横にパワーコントロールユニット(PCU)を一体化し、50:50の理想的な前後重量配分やリアの沈み込みを抑制したサスペンションジオメトリーなどとも相まって安定した走行を実現した。

 一充電走行距離は283km(WLTCモード)と他社のEVに比べて短めのスペックだったが、Honda eは“街なかのさまざまなシーンで魅力を発揮する新しい都市型コミューター”がコンセプトだったことから、これもむしろ特徴と捉えられていたが……。

 コスパが叫ばれる現代にあって、車両本体価格が451万円と高いわりに航続距離が短いことを受け入れ難いユーザーも少なくなく、約3年という短期間で車生を終えることとなった。

時代を先取りしすぎたスバル・アルシオーネSVXのデザインは現代でも十分通用する美しさ!

“過去イチ”と言われたはずが…消えた名車の悲しい末路
アルシオーネSVXのエアロダイナミックボディはCd値(空気抵抗係数)0.29という優れた空力特性も実現している

 1989年に開催された「第28回東京モーターショー」で“新しい走りの創造~SUBARU THE EXCELLENCE”をテーマに、走りに焦点を当てた展示を行ったスバル。そのメインステージに1台のコンセプトカーが展示された。そう、SVXである。

 その後、1991年9月にコンセプトカーのスタイリングをほぼそのまま採用したアルシオーネSVXが発売された。

 “大人の豊かなパーソナルライフを演出する本格グランドツアラー”という開発コンセプトを掲げたアルシオーネSVX。

 走る歓び、乗る満足、所有する誇りという3つのテーマを具現化するために、3.3リッターの水平対向6気筒エンジン、VTD-4WDシステム、4輪操舵システム(最上位グレードのみ)を標準装備し、ジェット戦闘機のキャノピーをイメージさせるグラスtoグラスのラウンドキャノピーを採用するなど、数多くのチャレンジングな試みが当時のクルマ好きをワクワクさせた。

 また、先進性の塊ともいうべきエクステリアデザインも大きな注目を集めた部分。

 デザインはイタリアのカーデザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロのオリジナルスケッチを可能なかぎり再現したもので、先述のグラスtoグラスのラウンドキャノピーやグラマラスで美しいブリスターフェンダーがスペシャリティカーとしての存在をよりいっそう際立たせた。

 その後も富士重工40周年記念モデルとして300台限定で販売されたS40をはじめ、S40II、S3、S4といった特別仕様車を追加しながら、スバルのフラッグシップモデルとしての車生をまっとうして1996年末に生産を終了。

 約5年間の累計販売台数は約6000台とセールス面においては低調に終わったものの、存在そのものがクルマ好きの記憶に今でも鮮明に残る1台であることは間違いない。

【画像ギャラリー】ユーノスコスモ、SVX…デキは最高、でも消えた!?(11枚)画像ギャラリー

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