アナログゆえの武勇伝
●地図ひとつでどこまでも行った
近年急速に発展したのがクルマの電子化で、特にスマートフォンを含めたカーナビゲーションはもはや標準装備といっても過言ではない。
だが、現在のような“カーナビ”が登場してからまだ30年ほどしか経っておらず、それ以前は知らない場所に行くのは地図で確認しながら進むのが普通だった。
この地図には“読める人”と“読めない人”がいて、地図を読めない人が目的地に到達するのは並大抵の苦労ではなかった。
これは単に向き不向きの問題であり、地図が読めない人はそのぶん他の資質に長けていることが多い。
だが、ことクルマの運転においては地図が読める人が読めない人を下に見るケースが多く、「自分は地図があればどこでも行ける」と自慢する人も多かった。
しかし、カーナビが完備された現在では、地図が読めない人でもナビゲーションに従って運転すれば無事に目的地に着けることが多く、“地図マウント”はとれなくなった。
●マニュアルトランスミッション(MT)車は運転が大変!
オートマチックトランスミッション(AT)が圧倒的多数を占め、AT限定免許証保持者も増えている現代において“MT乗り”は希少な存在になった。
だが、ATが普及しつつあった時代にはMT車を普通に運転できることがステータスにもなっていた。
だから現在でもMT車を運転できることを自慢するオジサンはいるが、それを自慢されても、そもそもMT車を運転したことのない若者にはピンとこない。
スポーツドライビングとしてMT車を操るのは楽しく、それ自体を否定する理由は何もないが、それは自分の中での楽しみに留めておいたほうがよさそうだ。
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●段差は斜め進入が当たり前
コンビニ駐車場の入り口や踏切など、それまで走っていた道路に対して高低差が設けられている場所は意外に多い。
もちろん、普通のクルマであれば難なく乗り越えられる段差なのだが、車高(最低地上高)を落としているクルマでは、まっすぐ進入するとボディのフロント下部が段差に接触してしまうことがあった。
だから“シャコタン”のクルマでは、こうした段差をクリアするために斜めに進入していた。
正直、端から見ていてカッコいい進入ではなかったが、乗っている本人は車高の低いのが自慢でもあり、斜め進入はその象徴ともいえた。
「不便自慢」という言葉があるが、クルマに関する武勇伝にはこの不便自慢も少なくない。
それが本人にとって正しい価値観であるのはかまわないが、周囲に自慢するのはほどほどにしておくのがお薦め。
なぜなら日本人にとって奥ゆかしさも大切な美徳のひとつだからだ。
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