愛車のハンドルは軽いor重い? 「ハンドルの重さ」は何で変わるのか

FFや4WDはステアリングが重い、FRは軽いって本当?

ハンドルが重たいクルマといえばスバルWRX。据え切り時から感じるズシリとした重みは他メーカーの同セグメントの車種と比べると3~4割ほど重たく感じる。これは4WDだからなのだろうか?
ハンドルが重たいクルマといえばスバルWRX。据え切り時から感じるズシリとした重みは他メーカーの同セグメントの車種と比べると3~4割ほど重たく感じる。これは4WDだからなのだろうか?

 現代のクルマで「FFや4WDだからステリングが重たい、FRだから軽い」、という駆動方式ごとの特徴は、実際のところありません。ただし、スバルのように重くセッティングするメーカーも存在します。

 コーナリング中にアクセルを踏んで駆動力を変化させるシーンだと、FF車と4WDの場合は操舵力や保舵力に影響が出ます。

 その理由は、FF車や4WD車だと、コーナリング中にアクセルを踏むと、前進方向の駆動力にタイヤグリップが使われますので、タイヤ接地面に発生するセルフアライニングトルク(以下、SAT)の変動が、生じやすいためです。

 FR車の場合だと、駆動力をかけても、前輪が発生しているSATには、直接、変動を与えません(※厳密には、車両のスリップアングルが変わればSATも変わり、操舵力は変わってきますが、ここでは割愛)。

 自動車評論家の方々は、こうした原理によって起きる差を感じ取り、「FRはハンドルがナチュラルだ」という表現をしていますね。

電動パワステでも据え切りをしてはダメなのか?

油圧式のパワステの場合、低速時の据え切りは厳禁だが、電動パワステも据え切りはダメなのか?
油圧式のパワステの場合、低速時の据え切りは厳禁だが、電動パワステも据え切りはダメなのか?

 結論から言うと「ダメ」です。EPSであろうとなかろうと、ステアリングの据え切りはタイヤの接地面を削る作業には変わりありません。

 例えば、片足の踵に体重をかけて地面に擦り続けると、靴の踵部分が、簡単に傷んでしまいますよね。

 クルマでも同様で、据え切りを繰り返すと、タイヤが部分的に摩耗してしまいます。

 特に、多人数が乗る機会の多いミニバンほど重量が重たく、接地荷重が大きくなりがちですので、据え切りによるタイヤへのダメージは増してしまいます。

 また、「据え切りはサスペンションやステアリングを傷めるからやらない方が良い」という意見をまれに目にしますが、自動車メーカーでは、一般的に、そのクルマの前輪が受け持つ可能性のある最大車重に合わせて、ステアリング構造やサスペンション各部の強度や耐久性を考慮して設計しています。

 駐車場で、5回、6回と、据え切りをしたからといって、これらの部品がすぐに壊れることはありません。据え切りはしない方がいいのはもちろんですが、それよりもタイヤの心配をした方がいいでしょう。

「ステアリング」の人気記事を見る

いまや電動パワステは常識!? 油圧式と比べてメリットは?

現在、パワーステアリングの主流は電動式だが、20年ほど前は油圧式が主流だった。かつて電動式は操舵フィールの面で、油圧式に劣っていたからだ。しかし、ほとんどのクルマが電動式を採用している今はどうか? 電動式の操舵フィールは油圧式に追いついたのか?

PR:【期間限定】ガソリンが6ヶ月最大7円/L引き ≫

PR:かんたん5分! 自動車保険を今すぐ見積もり ≫

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

新型MR2改めGRセリカの発売時期が決定!? GRスープラポスターもついてくるベストカー7.10号発売中

新型MR2改めGRセリカの発売時期が決定!? GRスープラポスターもついてくるベストカー7.10号発売中

ベストカー7.10号 特別定価590円 ちわ! 志が低すぎて15分で終わるミッションオイル交換に着手…