300万円を切るために、何を削るかを考えた結果
オプションとして追加することすらできない仕様とすることで価格を抑え、300万円を切る価格を実現したX シンプルパッケージ。新型キックスのターゲットカスタマーは「成長した子供のいる3人家族の40代後半の父親」とのことですが、このXシンプルパッケージをみると、コストをシビアに管理する「フリート需要」の取り込みのほかに、シャープで都会的なデザインへ生まれ変わった新型キックスを、若い世代にも選んでもらいたいという日産の狙いがあるように思えます。
日産は2026年4月に発表した長期ビジョンのなかで、日本市場について「若年層へのアプローチを強化することで、ブランド力と長期的な競争力の向上を図る」としています。地図や音楽、通話などをスマートフォンで済ませる人は若い世代に限りませんが、スマートフォンを前提としたライフスタイルに慣れた世代ほど、高価な純正ナビや通信機能に魅力を感じにくいのも事実でしょう。
また、若い世代に広がる、日用品や普段使いのものはコストを抑える一方で、自分が価値を感じる趣味や体験には積極的にお金を使う「メリハリ消費」という価値観も影響しているかもしれません。
X シンプルパッケージの割り切った仕様は、「何でも付ける」のではなく「誰に届けるか」を優先した結果なのかもしれません。従来型から大きくイメージチェンジをはたした新型キックスだからこそ生まれたグレードといえそうです。
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