雷が鳴ったらクルマへ!? 意外と知らない落雷時のNG行動も! 夏の雷雨で命を守る防災知識

雷が鳴ったらクルマへ!? 意外と知らない落雷時のNG行動も! 夏の雷雨で命を守る防災知識

 夏になると急な雷雨に見舞われる機会が増える。「ゴロゴロ」という音が聞こえ始めると、多くの人が不安を感じるはずだ。そんなとき、「とりあえずクルマに逃げ込めば安全」という話を聞いたことがある人も多いだろう。実はこれは正解であり、クルマは落雷から身を守るうえで非常に有効な避難場所となる。今回は、雷が発生した際にクルマを活用した正しい防災方法について詳しく解説する。

文:佐々木 亘/画像:Adobe Stock(メイン画像=Visual Enigma)

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なぜクルマの中は安全なのか

クルマは落雷時も電流が車体表面を流れるため車内は比較的安全。ただしオープンカーやバイクには効果が期待できない(vxnaghiyev@Adobe Stock)
クルマは落雷時も電流が車体表面を流れるため車内は比較的安全。ただしオープンカーやバイクには効果が期待できない(vxnaghiyev@Adobe Stock)

 クルマの中に入ることで落雷から身を守れる理由は、「ファラデーケージ効果」と呼ばれる物理現象にある。金属で囲まれた空間に電流が流れると、電気は内部にはほとんど侵入せず、外側の金属表面を伝って地面へと流れていく現象だ。

 クルマのボディは金属で覆われているため、たとえ車体に雷が落ちても、電流は車体表面を通ってタイヤから地面へと放電される仕組みになっている。そのため、車内にいる人間に直接電流が流れ込む可能性は極めて低いのだ。

 ただし、この効果が発揮されるのはあくまで「金属製のボディで囲まれた空間」であることが前提だ。オープンカーで幌を開けたままの状態や、バイク、自転車には同様の効果は期待できない。また、ガラス部分は金属で覆われていないため、車内にいても窓やドア、金属部分には極力触れないようにすることが重要である。

雷が鳴ったときにまずやるべきこと

雷鳴が聞こえたら無理に走行を続けず、安全な場所に停車。窓を閉め、アンテナを格納し、車内の金属部分には触れないことが重要だ(naka@Adobe Stock)
雷鳴が聞こえたら無理に走行を続けず、安全な場所に停車。窓を閉め、アンテナを格納し、車内の金属部分には触れないことが重要だ(naka@Adobe Stock)

 雷鳴が聞こえたら、まずは安全な場所にクルマを停止させることを最優先に考えたい。走行中であれば、無理に運転を続けず、路肩や安全な駐車スペースにクルマを寄せて停車するのが基本だ。視界不良や強い雨によるスリップのリスクも高まるため、無理な走行は避けるべきである。

 クルマを停止させたら、アンテナはできるだけ格納し、窓は完全に閉め切ること。先述の通り車内の金属部分やハンドル、ドアスイッチなどには触れないようにし、できるだけクルマの中央付近で身を縮めるようにして待機するとより安全性が高まる。

 スマートフォンの使用自体は車内であれば問題ないとされているが、充電ケーブルを車体の外部アンテナや外部機器に接続している場合は、感電のリスクがゼロではないため注意したい。

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クルマを使った防災のポイント

クルマは落雷だけでなく、豪雨や強風、雹からも身を守れる。無理に走らず、雷雲が通過するまで待機することも大切な防災行動だ(琢也 栂@Adobe Stock)
クルマは落雷だけでなく、豪雨や強風、雹からも身を守れる。無理に走らず、雷雲が通過するまで待機することも大切な防災行動だ(琢也 栂@Adobe Stock)

 雷雨は落雷だけでなく、突然の豪雨や強風、ときには雹を伴うこともある。クルマはこうした複合的な気象リスクからも身を守れる点で優れた避難場所だ。ワイパーやデフロスターを適切に使用して視界を確保しつつ、無理に走行を再開せず、雷雲が通過するのを車内で待つという判断も、立派な防災行動のひとつである。

 また、近年ではゲリラ豪雨や落雷による停電が増加傾向にあることから、クルマを非常用電源として活用する動きも広がっている。ハイブリッド車や電気自動車には、給電機能を備えたモデルも多く、停電時にはスマートフォンの充電や小型家電の使用が可能。

 日頃から自分のクルマがどのような給電機能を持っているかを確認しておくことも、いざというときの備えになるだろう。

次ページは : クルマを降りるタイミングの見極め方

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