クルマのエアコンには、車内の空気を循環させる「内気循環」と車外の空気を取り込む「外気導入」という2つのモードがあります。真夏は、少しでも早く車内を冷やそうと、外気を遮断する内気循環にしたままというケースが少なくないようですが、外気導入を使ったほうが効率よく車内を冷やせる場面もあります。
エアコンの性能を十分に引き出すための使い方から、AUTOモードやA/Cボタンの役割、燃費やガラスの曇りとの関係まで、夏のドライブに役立つポイントを紹介します。
文:yuko/アイキャッチ画像:Adobe Stock_umaruchan4678/写真:Adobe Stock、写真AC
【画像ギャラリー】エアコンの内気循環と外気導入、夏はどっちが正解? 燃費と冷え方と曇りの意外な関係(6枚)画像ギャラリー炎天下では「窓全開+外気導入」が最速! まずは熱気を逃がすべし
炎天下に駐車したクルマの車内は、短時間で非常に高温になります。JAFのユーザーテストによると、晴れ時々曇り、最高気温34度の天候下で日なたに駐車したクルマは、エアコン停止からわずか5分で車内温度が38度に、最終的には53度にまで達したそう。車内全体の空気が熱を蓄えているため、乗り込んだ直後はまるで熱風の中にいるような状態です。
この状態でいきなり窓を閉め切り、外気を取り込まずに車内の空気を循環させる内気循環で冷やそうとしても、エアコンは熱くなった空気を何度も冷却し続けなければならず、車内が快適な温度になるまで時間がかかります。
クルマに乗り込んだら、まずは車内にこもった熱気を車外へ逃がしましょう。エアコンは、取り込む空気の温度が低いほど効率よく冷房できるため、最初に熱気を逃がして車内の空気を入れ替えておけば、その後の冷房効率が高まり、より短時間で車内を冷やすことができます。窓を開けた状態でエアコンを作動させながら走り始めれば、走行風によって熱気が効率よく排出され、さらに外気導入を併用すれば、車内に新しい空気を取り込みながら熱気を押し出しやすくなります。
車内の温度が下がってきたら窓を閉め、内気循環へ切り替えます。ここからは、一度冷えた空気を循環させたほうが効率よく室温を維持できます。
JAFのユーザーテストでは、車内温度55度のクルマで、窓を全開にしてエアコンを「外気導入」「風量最大」「最低温度」で数分走行し、熱気を追い出してから窓を閉めて「内気循環」に切り替える方法で、わずか5分後に28度にまで下がったそう。
窓を閉めたまま外気導入だけ、あるいは内気循環だけで冷房した場合は、同程度まで温度を下げるのに約10分かかっています。乗り始めは熱気をしっかり逃がし、その後に内気循環へ切り替えることが、車内を効率よく冷やすポイントといえそうです。
夏の駐車時、車内温度を最も早く下げる方法は?(JAFユーザーテスト)
車内が冷えたら内気循環へ
前述したように、内気循環は一度冷えた車内の空気を繰り返し利用するため、冷房効率が高くなり、エアコンの負荷を抑えやすくなります。結果として燃料消費や電力消費の低減につながることが考えられますし、トンネル内や渋滞中では、前方車両の排気ガスや熱気を取り込みにくいという点でも、内気循環は効果的です。
しかしながら、内気循環を長時間続けると、車内の二酸化炭素(CO2)濃度が高くなり、眠気や集中力の低下につながる可能性があります。JAFが実施した実験では、市街地を約1時間、内気循環だけで走行した場合、車内のCO2濃度は外気導入と比べて約5.5倍となる最大6770ppmまで上昇しています。
CO2濃度は、3000ppmを超えると疲労感の増加や注意力の低下、眠気や頭痛といった症状を訴える人が増加するという研究報告があります。冷房効率が高いからといって内気循環だけを使い続けるのではなく、車内が十分に冷えたあとは、状況に応じて外気導入へ切り替えることも大切です。JAFは最低でも1時間に1回は換気するよう推奨しています。








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