プロパイロット2.0で長距離移動の負担を減らす
「プロパイロット2.0」の採用も新型エルグランドならではの強みです。「X」e-4ORCEには通常のプロパイロットを、「G」e-4ORCEには渋滞時ハンズオフ機能や車線変更支援機能を備えたプロパイロットを標準搭載。さらに「G」e-4ORCEでは、高速道路で同一車線内のハンズオフ走行が可能な「プロパイロット2.0」をオプションで選択することができます。
アルファード/ヴェルファイアにも、渋滞時のハンズオフ運転に対応する「アドバンスト ドライブ」が設定されていますが、ハンズオフ運転を利用できるのは渋滞時に限られます。一定の条件を満たせば、高速道路の巡航中にも同一車線内でハンズオフ運転を利用できるプロパイロット2.0は、新型エルグランドならではの優位点です。
大型ミニバンのユーザーのなかには、大人数での旅行や帰省、送迎などで長距離を走る人も多いでしょう。高速道路で車線の中央を保ちながら、先行車との車間距離や設定速度を制御し、ドライバーの操作を支援してくれることは、目的地へ到着したときの疲労軽減にもつながります。後席だけでなく、ドライバーにとっても長距離を快適に移動できるよう配慮されているところは、新型エルグランドの特徴といえます。
「アルファードではなくエルグランド」を選ぶ理由はあるのか
それでも、アルファードが長年かけて築いてきたブランド力、販売実績、中古車需要まで含めた優位性を、発売直後のエルグランドが覆すのは難しいでしょう。新型エルグランドの標準車は689万7000円~757万9000円(税込)と、アルファード(559万9000円~1069万9700円、税込)に対してスタート価格が約130万円高く、購入のハードルも低いとはいえません。
とくに乗り越えなければならないのがリセールバリューです。アルファードは中古車市場でも高い需要があり、売却時の価値を見込んで選んでいるユーザーも少なくないですが、新型エルグランドは、発売直後の現時点では、同等のリセールバリューを維持できるかはまだわかりません。
アルファードと同じ価値観で競っても、その牙城を崩すのは簡単ではありませんが、走り、パッケージング、そして先進運転支援技術という3つの勝ち筋によって、新型エルグランドはアルファードとは異なる魅力を備えた高級ミニバンへと仕上がりました。
「この走り、このデザイン、この技術だからエルグランドを選びたい」。そう思わせるだけの商品力を備えられたことは、新型エルグランドの強みです。その強みを武器に、高級ミニバン市場でどこまで存在感を高められるのか、今後の動向に注目したいところです。
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