普通なら絶対に実現しない夢の競演!? クルマ界の伝説的な一戦となった「異種格闘技バトル」の裏側を激白!!

バトルの裏側にあった順位以上の喜び

当時はF355を使用したワンメイクの「F355チャレンジ・レース」も開催されていた
当時はF355を使用したワンメイクの「F355チャレンジ・レース」も開催されていた

 レース中、意識したのはただ一つ。GT-Rだけには負けない。速いマシンには無理をして抵抗せず、タイムロスを最小限に抑える。そしてGT-Rとの差だけは守り切る。結果、この作戦は成功した。

 優勝はポルシェ911GT2。GT500スープラの猛烈な追い上げを最後まで抑え切った。あと1周あれば逆転されていたかもしれない。しかし5周という短期決戦ではGT2が逃げ切った。2位スープラ、3位アコード、そして自身のGTOは4位でフィニッシュした。

 順位だけ見れば4位かもしれない。しかしGTOチームにとっては、それ以上の価値があった。目標だったR33 GT-R、R32 GT-Rをともに抑え切ることができたのである。ベストラップではR33 GT-Rに及ばなかった。それでもバトルでは勝った。

 チェッカーを受けた瞬間、テスト&サービスや三菱のスタッフが「GT-Rに勝った!」と本気で喜んでくれたことを今でもよく覚えている。一方でR32 GT-RやF355チャレンジは、マシントラブルによるリタイアを喫していた。

 わずか5周のバトルであっても、レーシングカーを安定して走らせることがいかに難しいかを改めて思い知らされたバトルでもあった。

「ベスモ」とは日本のクルマを育てた番組だった

いまも昔も、メーカー、メカニック、ドライバーをはじめ、『ベストカー』や『ベストモータリング』などの各メディア、そしてオーナーや市井の人々の熱が良いクルマを作り出す
いまも昔も、メーカー、メカニック、ドライバーをはじめ、『ベストカー』や『ベストモータリング』などの各メディア、そしてオーナーや市井の人々の熱が良いクルマを作り出す

 今振り返っても、ベストモーターリングのバトル企画が世界中で支持された理由は明快だ。演出では決してなく、本気で走らせ、本当に勝負していたからである。メーカーも、メカニックも、ドライバーのキャスターも本気だから映像からも緊張感が伝わった。

 異種格闘技バトルは富士スピードウェイ、スポーツランドSUGO、鈴鹿サーキットなど舞台を変えながら進化を続け、多くの名勝負を生み出していった。

 そして今でも、世界中のクルマ好きがベストモーターリングを語るとき、真っ先に思い出す「バトル」がそれぞれの記憶にある。本気と本気がぶつかり合ったからこそ、30年以上経った今でも色褪せることなく、多くの人の記憶に残り続けているのだ。

【画像ギャラリー】いまだに語り継がれる1997年の伝説のバトル! ベスモ名物「異種格闘技戦」に参戦した車種たちがコレ!(10枚)画像ギャラリー

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