多くの人は、高級車と聞くと大きなクルマをイメージするだろう。しかし、国産車の歴史の中では、小さくても高級志向なクルマが存在したのだ。今回は、そんなクラスを感じさせないリッチな気分に浸れる4ドアを紹介しよう。
文:木内一行/写真:ホンダ、マツダ、三菱自動車、CarsWp.com
【画像ギャラリー】車格を超えてリッチな気分に浸れる4ドアたち(10枚)画像ギャラリー「それまでの概念を覆した小さな高級車」 トヨタ・プログレ
それまでの「高級車は大きいもの」という概念を覆した型破りな1台だったのがプログレ。
メーカー自ら「小さな高級車」と提唱し、高い品質とゆとりの居住空間、上質な走りをミドルサイズのボディに詰め込んだ、21世紀の高級車だったのだ。
シャシーはクラウンなどと同じながら、ほぼ5ナンバーサイズを実現(実際は3ナンバー登録)。それでいて重厚感のあるフォルムがサイズを感じさせない存在感を演出している。
ただ、ボディを小さくすると居住空間に制約が出てしまう。そこで、ショートオーバーハングとロングホイールベースにより広い室内スペースを確保。
さらに、木目調パネルや本革を各所にあしらいつつ、ウォールナットパッケージ車には模様のつながりまで配慮した本木目を採用し、高品位なインテリアを演出している。
また、最新の衝突安全技術を装備するとともにカーテンシールドエアバッグを世界初採用し、高いパッシブセーフティも実現したのだ。
高級車たるもの走行性能や静粛性、乗り心地も重要。そこで、ゆとりの直6エンジンを採用しつつ4輪ダブルウィッシュボーンサスや高剛性ボディにより、高級車にふさわしい動力性能や操縦安定性、重厚感や静粛性も手に入れた。
現行カローラ同等のサイズながら高級サルーンに匹敵するポテンシャルを秘めたプログレは、日本の道路事情にジャストフィットする高級車だったのだ。
「こだわりのインテリアはラウンジのよう」 マツダ・ペルソナ
開発費が潤沢なバブル期にはさまざまなニューモデルがリリースされた。1988年に登場したペルソナは、エクステリア以上にインテリアに力を入れた超個性派の4ドアだった。
スタイリッシュな4ドアピラーレスHTのボディは、シンプルなフォルムながらアーチ型のピラーなど各部に特徴的なディテールを採用。イメージカラーのアコースティックゴールドも印象的だった。
それ以上に個性際立っていたのがインテリアだ。
ダッシュボードは特徴的なサテライトスイッチを配した形状で、そこから左右のドアトリムにつながり後席まで連続性を持たせたラウンドデザインを採用。後席はソファのようなラウンジ型で、左右一体形状のヘッドレストや独立型のアームレストクッションがユニークだ。
また、助手席の女性が足を組みやすいようにグローブボックスを廃したり、タバコの煙をなくすために灰皿を小物入れに換えるなど(ディーラーOPTで灰皿・シガライターセットの用意もあり)、同乗者や女性に対する配慮も行われている。
一方、エンジンは2リッターと1.8リッター直4で、メカニズム的には目新しい機構はなし。しかし、斬新なインテリアが人々に与えたインパクトは大きく、話題を呼んだのだ。
なお、1989年にはユーノス店の開業に合わせ、兄弟車のユーノス300が発売された。












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