スイフトは「クルマの本質を見誤ることなく築き上げられたクルマ」
現行スイフトが発売された3年半まえの試乗体験を振り返ったとき、比較的低価格帯の車種においても、充分な性能を実感でき、スポーティな位置づけの車種と比べ乗り心地がよく、それでいて操縦安定性に優れる、基本をしっかり築き上げたクルマと実感させたのを思い出す。
価格の上下を問わず、間違いのない選択であると消費者を安心させる商品性を備えていることに、改めて実直なものづくりの姿勢を覚えさせた。
また、標準といえるガソリンエンジン車に5速マニュアルシフト車を設けているのも、スズキらしいこだわりといえる。スポーティな車種にマニュアルシフトはあっても、誰もが買える標準車的な車種でマニュアルシフトを選べるクルマは少ない。
電気自動車(EV)ならともかく、ガソリンエンジン車を運転する基本は、今日なおマニュアルシフトであり、クラッチ操作を伴うことによりペダル踏み間違いなど誤発進を予防することにもつながるはずだ。
必ずしも世界の最先端ではない面があったとしても、時代に遅れることもなく、クルマの本質を見誤ることなく築き上げられたクルマがスイフトではないか。
そして、自動車メーカーの都合ではなく、消費者一人ひとりの思いや願いを心に留め世界の人々にとって身近な一台であることを志す良品であるともいえるだろう。
スズキはインド市場に軸足があるとはいえ、欧州やアセアン、そして日本と幅広く販売する体制が、そうした堅実なクルマづくりを支えてもいるはずだ。
コメント
コメントの使い方スイフトの本質を見抜く記事、ありがとうございます。
スプラッシュなど、派生車種は廃止されてしまいましたが、今でもその実力を解ってくれる賢明なユーザーがいることは嬉しいです。次期型にも期待ですね。