さよならジューク! 登場が早すぎて、対応が遅すぎた…その軌跡をたどる

良くも悪くも日産車だからこその生涯をたどった、ジューク

 日産は、新しい技術の開発が得意で、アイディア力もあるが、小まめなマイチェンで商品力を磨きなおして「最期まで売る」という姿勢に弱い。そのため他社車メーカーに付け込まれ、エルグランドやキューブがそうであるように、せっかく発掘した枠を取られていくことの繰り返しだ。日産が手をかけて「育てる」行為をもっとしていたら、国内市場は今とは違った状況が起きていたかもしれない。

 時が定かではないが、筆者はとある現場で、ボディに偽装をした初代ジュークの最終実験車を目にしていた。当時は、どう見てもカッコいいとは思えなかった。前後が短く、背が高く、タイヤもアンバランスに大きい。「デザイナーの暴走、どうしてあんなのが出てきたのだ」と同僚と話していたのを思い出す。

 正直なところ、筆者レベルのデザイン感度だと、売れるとは思っていなかった。しかし、デビューするや否や世界中で大ヒット。「キモカワ」、「ブサカワ」など、散々言われていたが、あの「癖の強さ」がかえってよかったのであろう。筆者の父も、知らぬ間にジュークターボを買っていた。

【画像ギャラリー】革新的!初代ジューク、ジュークNISMO、ジュークRSの斬新すぎるデザインを振り返る

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!