軽自動車より大きく、ヤリスやフィットよりひとまわり小さい登録車のエントリーカー! トヨタ パッソ/ダイハツ ブーンは、人気の割に陰の薄い存在だ。
しかし、昨年パッソは販売台数ランキングで22位の4万980台、ブーンもベスト50に近い8616台と、2台を合計すると月4000台以上と結構売れている。
当記事ではパッソ&ブーンが売れている割にパッとしない理由を考察してみた。
文:永田恵一、写真:トヨタ、ダイハツ、ホンダ
パッソ&ブーンの歴史を振り返る
現行型で3代目モデルとなるパッソ&ブーンを簡単に紹介すると、初代モデルはダイハツのシャレード、トヨタでもデュエットの車名で販売されたストーリアを引き継ぐダイハツ主導で開発されたリッターカーとして2004年に登場。
初代モデルのパワートレーンは現行型も同じものを使う1リッター3気筒+4速ATと1.3リッター4気筒+4速ATがメインで、プラットホームは軽自動車の拡大版だ。
初代パッソ&ブーンのコンセプトは「使いやすい、運転しやすいコンパクトカー」というもので、これは現行型まで一貫している。
初代パッソには1.3リッター4気筒エンジンにMTを組み合わせた、ちょっとスポーティな「TRD Mスポーツ」、初代ブーンにはストーリアにもあった競技ベースの「X4」(競技のレギュレーションに合せた936ccの4気筒ターボ+4WD、クルマ自体は改造前提のホントのベース車)が2006年に追加されたこともあり、クルマ好きや自動車メディアにも若干は注目されるモデルだった。
しかし2010年登場の2代目モデル以降スポーツモデルは完全になくなり、プラットホームも現行モデルまで三世代変わらず、二代目モデルで4速ATがCVTになるなどの最低限のアップデートだけを盛り込むくらいで、空気のような存在になりながら現在に至る。
パッソ&ブーンはどのくらい売れている?
現行モデルになった2016年以降で統計が見つかった2台の販売台数は以下の通りである。
トヨタにはハイエースやプロボックスのように「普段意識することは少ないけど、よく見ると驚くほど売れている」というクルマがあるが、パッソ&ブーンもハイエースやプロボックスとは意味合いは違うものの、販売は堅調だ。
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