AIチャレンジで感じた「クルマとの対話」
「自動運転AIチャレンジ」では、僕たちの考えを設定やプログラムに落とし込み、実際に車両を走らせます。「もっと速くしたい」「接触を減らしたい」と考えても、そう思うだけでは車両は変わりません。どの設定を変えるのか、どの走りを目指すのかを具体的にする必要があります。
変更後に走らせれば、車両は結果で応えてくれます。狙ったとおりに速くなることもあれば、別の区間で遅くなったり、不安定な動きが出たりすることもあります。そこで映像や記録を見直し、「なぜこの動きになったのか」を言葉にして、次の調整へつなげます。
2025年から大会に参加するなかで、車両を単なる機械ではなく、パートナーとして丁寧に扱うほど、改善できる動きが見えるようになりました。車両が声を出すわけではありません。でも、その走りは、僕たちの変更に対する返事、フィードバックなのです。
この経験は、僕が考える「対話するスポーツカー」とつながっています。人が意図を伝え、クルマが動きで返し、その反応を受けてまた人が次を考える。操作の方法がハンドルからプログラムや音声に変わっても、この往復がある限り、クルマとの対話は続くと思います。
AIとクルマの今に携わる僕の答え
今の僕は、自動運転が加わるだけで、スポーツカーがつまらなくなるとは思っていません。
スポーツカーの楽しさは、ハンドルを握っている時間の長さだけで決まるものではないからです。自分の意思がクルマへ伝わり、返ってきた反応にまた自分が応える。その関係が残るなら、操作の形が変わっても、クルマを好きになる理由は残ります。
大切なのは、自動運転を「人から運転を取り上げる技術」にするのではなく、「人とクルマの関わり方を増やす技術」として使うことだと思います。自分で走りたいときは自分で走る。任せたいときは任せる。
任せているときにも、自分の意図を伝えられる。そんなスポーツカーなら、僕は乗ってみたい。
「対話」が残るなら、自動運転はスポーツカーの楽しさを奪うのではなく、広げる技術になれるかも?
次回は、4台同時走行と大学院生とのコラボ!?
次回はAIチャレンジ本編に戻ります。4台が同時に走るなかで、速さと接触回避をどう両立しようとしたのか。さらに、大学院生とどんなコラボ企画をしていたのかを紹介します。
自動運転は、仕組みを知れば知るほど奥が深く、専門用語も多い分野です。
だからこそ、「どうすれば自動運転をもっとわかりやすく伝えられるのか」「クルマ好きの人にも興味を持ってもらうには、どんな見せ方がいいのか」を一緒に考えました。
ぜひ次回もご覧ください!!
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