緊急脱出ハンマーで割れないフロントウインドウ
覚えておかなくてはいけないのは、フロントガラスや一部車種のドアガラスに用いられている合わせガラスは緊急脱出ハンマーで破砕することができないということ。
破砕できるのは強化ガラスに限られ、フロントガラスや 一部車種のドアガラスに用いられている合わせガラスを破砕することはできない。
自分の自動車のどの箇所のガラスが緊急脱出ハンマーで破砕することのできる種類のガラス(強化ガラス)なのかについて、自動車用ガラスに表示されたマークの表記を参考にしたり、取扱説明書を確認したり、自動車製造事業者に問い合わせるなどして予め確認しておいたほうがいい。
割ることのできる強化ガラスは、主にドアガラス、サイドガラスおよびリアガラスに用いられ、JISマークの付いた自動車用ガラスでは、JISマーク付近に“T”または“TP”の表記がある。
合わせガラスは2枚以上の板ガラスに柔軟な樹脂を中間膜として接着したもので、ガラスが割れても中間膜によって破片の大部分が飛び散らず、容易に貫通されない。
主にフロントガラスに用いられるが、ドアガラス、サイドガラス、リアガラスにも用いられている車種もある。JISマークの付いた自動車用ガラスでは、JISマーク付近に“L”または“LP”の表記がある。
ちなみに、強化ガラスを割る際には、中央付近を叩くのではなく、固定されている部分に近い角付近を狙おう。
衝撃が逃げることなく打点部分に集中し、より確実にガラスを砕けさせることができるからだ。
シートベルトが切断できないとドアガラスを破砕しても車外に脱出ことはできない
また、シートベルトカッターがついている緊急脱出ハンマーを選ぶか、ついていない場合はシートベルトカッターを別途用意したほうがいいだろう。
水が室内に侵入し、パニック状態になるとシートベルトを外せなくなることも多い。
そんな時は、緊急時にシートベルトが切断することになるのだが、シートベルトを切断できないと、ドアガラスを破砕しても車外に脱出することができないので、最初にシートベルトを切断することが必要になる。
また、水没時にシートベルトに拘束された状態でドアガラスを破砕すると身動きのできない状態で車内に水が浸入して、かえって危険になる可能性があるので、シートベルトカッターがついている緊急脱出ハンマーを選んだほうがいいだろう。
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