■”普通”に飽きた人に刺さる 強い個性と実用性を備えた相棒
新型車「Buddy」は、「自然体でさらりと乗りこなせる相棒」がコンセプト。お洒落な街乗りからアウトドアや趣味のツールとして幅広く活躍できるクルマとして提案されている。これまで光岡自動車では、ハッチバック、セダン、クーペ、オープンカーなどさまざまなボディタイプのクルマを手がけてきたが、SUVは今回が初となる。
ベース車となるのは、人気のトヨタ「RAV4」。その前後マスクがオリジナルパーツへと置き換えられ、クラシカルなアメリカンSUVルックへと変更されている。
そのモチーフは、1980年代前後に活躍したシボレー「ブレイザー」のように思えるが、この頃、上下2段式ヘッドライトは、ジープ「ワゴニア」やフォード「ブロンコ」などのSUVにもよく使われているため、アメ車らしさを強調したものだろう。
また逆スラントノーズのデザインは、力強さを感じさせる光岡独自のアイデアと思われる。これにメッキバンパーや専用のフロントフェンダーでボリューム感を出し、RAV4風味は、だいぶ消し去られている。欲を言えば、RAV4のキャビンがスクエアなデザインであれば、より武骨さが増し、クラシカルなタフなSUV風味が高まるのにと……ベース車に難癖をつけてしまいたくなるほど。
またリヤスタイルについても、RAV4とは異なるリヤフェンダー、テールゲートパネル、テールランプ、メッキバンパーに変更することで、イメージを刷新している。
ボディサイズは、全長4730×全幅1860×全高1685mmと全車共通。RAV4と比較すると、全長が+130mm、全幅が+5mm、全幅は同じ。ホイールベースも同様の2690mmとなる。ワイド感を増すため、オーバーハングが拡大されていることがわかるが、全幅については、タフさを強調したデザインとなる「RAV4 アドバンス」よりも抑えられている。
ガソリン車が「20LX」、「20DX」「20ST」の3タイプ。ハイブリッド車が「ハイブリッドDX」と「ハイブリッドST」の2タイプを用意。4WD車をメインとし、「20ST」と「ハイブリッドST」のみ2WD車の選択が可能だという。
上記のボディサイズや最低地上高などのスペックから推測すると、「DX/ハイブリッドDX」は、「G/ハイブリッドG」をベースに。「ST/ハイブリッドST」は、「X/ハイブリッドX」となるようだ。ガソリン車の最上級車「LX」は、最低地上高が200mm確保されていることから、ダイナミックトルクベクタリングAWDを搭載する「アドバンス」か「G Zパッケージ」のいずれかとなると思われるが、現地点では断定できない。
人気のSUVをベースとすることもあり、2019年に発売され、早々に完売を迎えた「ロックスター」とは異なり、カタログモデルとなるだろう。

現時点では、内装については、画像も公開されていないが、アクセントなるメッキ加飾のパーツやレザーシートなども用意されるはずだ。気になる価格だが、現時点では非公表で、2020年11月26日の正式発表を待つしかない。ただ仮装費として、200万円近い費用が加算され、好みの色やオプション代を含めると、なかなか立派な価格となるだろう。
しかし、国産新型車の高機能と信頼性を備えた個性的かつタフなデザインのSUVのニーズは、世に溢れた最新SUVにうんざりする人や更なるカスタムを加えて独自性を出したいアメ車ファンにも受けそうだ。



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